カフェやホテルの無料Wi-Fiを使ってはいけない理由

黒坂岳央です。

昨今、ホテル選びの新基準になったのが「無料Wi-Fi」の有無だ。訪日外国人の中でもWi-Fiがついているかどうかがかなり意識されているという声をよく見る。

誰もが気軽に使うようになった無料Wi-Fiだが、自分は一切使用しないようにしている。理由はシンプルにセキュリティ上の問題が生じるリスクがあるためだ。ホテルに限らず、カフェや空港でも同じである。

検索してもらえばWi-Fiの不正使用の問題は数多く出てくるし、その気になれば簡単にハックできることを検証した人も出てくる。充電器を装ったジュースジャッキングという手口も確認されている。最初から無料Wi-Fiは一切使わない方針を貫くことをおすすめしたい。

無料Wi-Fiは危険

鍵マークなしの無料Wi-Fiは論外として、暗号化方式WPA2以上のネットワークだとか、VPNを使えとか、銀行や証券口座にログインするなといった意見もある。確かにしっかり気をつければめったに大きな被害を被ることはない。訪日外国人が増えて不特定多数の利用者増につながったとはいえ、世の中そんなに悪い人は多くない。だが、それが命取りである。めったに起きないことが万が一起きてしまえば、せっかくの旅行が台無しになってしまうほどの壊滅的打撃を受けるのがセキュリティ問題である。

宿泊先のホテルでランサムウェアに感染し、大事なデータが暗号化されてしまったり、銀行や証券口座にログインする際のパスワード入力をキーロガーで盗まれるケースも有る。怖いことにセキュリティを高めようとインストールした無料VPNを狙い撃ちにした情報漏洩も起きている。

ホテルやカフェの経営者が善良な人格者であっても、利用者全員が善良とは限らないのだ。

推奨はスマホのテザリング

そうはいっても外出先でPCやタブレットを仕事で使用する人もいるだろう。どうすればいいのか?結論的には、スマホのテザリングが一番の選択肢にあがる。

今どき、モバイルルーターを空港などで格安でレンタルすることができるが、手続きや返却の手間が面倒である。それならいつも使っているスマホのテザリングを活用すればいい。確かにデータ通信量が増加してしまうが、その分必要なデータ通信量を別料金で買えばいい。トータルのコストはモバイルルーターのレンタル代より遥かに安くつくはずだ。

スマホのテザリングなら得体のしれない無料Wi-Fiよりはるかに安全な上、有線接続にすればセキュリティレベルは更に高まる。別途機器や手続きの必要はない。自分自身ずっとそうしているが何も問題はない。

個人的におすすめなのがPOVOのトッピングである。必要な時に必要な分だけ課金すればいい。普段遣いのスマホとは別にデータ通信専用端末として準備すれば、非常に便利な上セキュリティレベルも高いし通信速度も速い。

無料Wi-Fiは目に見えないリスクを背負っている。どれだけ良いホテルに宿泊しても、推測が容易なパスワード設定がされていたり、セキュリティレベルが怪しいものも少なくない。悪意のある誰かが来れば簡単に隙をつかれてしまう。せっかく楽しい思い出を作る旅行、手荷物の盗難以上に通信の盗難にこそ気をつけたい。

 

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