マイナス1度の中、「オランジュリー美術館」へ。長い列、アート愛は寒さに負けない。
”アメデオ・モディリアーニ、画家と画商”展。
9月の初日に行こうと思っていたのに、気づけばもう最終週。企画展って、こういう事態になりがち。よかった、逃さなくて。
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2日前から極寒のパリ。一昨日は薄く雪が降った。
モディリアーニの才能を見出し、後押しし、彼やその他印象派&ポスト印象派の作品売買で財をなした画商ポール・ギヨームと絡めた企画展。ちなみに、この美術館のベースコレクションは、ポール・ギヨームのコレクション。
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左モディリアーニ、右奥ギヨーム。
モンマルトルのアトリエで撮影された写真。
モンマルトル時代&モンパルナス時代のモディリアー二作品の数々。ポール・ギヨームのポートレートも数点。モディリアーニのアトリエでのギヨームや(モンマルトルのアトリエは、ギヨームが借りてあげたもの)、二人一緒にニースの海岸を散歩中の写真なども充実。
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オランジュリー所蔵
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”9月”がイタリア語。モディリアーニはイタリア人。
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変な瞳で有名な作品。個人蔵、どこにあるのかな?
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1918年、ニースの二人。モディリアーニは参戦したかったけど体弱くて軍に入れなかったそう。
で、ジャンヌと一緒にあったかい場所に療養かねて転地。
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アフリカンアートにたっぷり影響受けてる。
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仲良しだったマックス・ジャコブ。彼の眼も変。
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ポール・ギヨーム邸の内装。名画と暮らす生活、憧れる。
でもやっぱり、この画家は、女性の肖像画が素晴らしい。最後の恋人ジャンヌのは(多分)ないけれど、全ての女性がよい感じ。
今回の”もしも一枚もらえるなら”は、クリーヴランド美術館から大西洋超えてやってきた”、瞳がとても美しい”カメオのベストの美しきアイルランド人”(髪の色がまさしくアイルランド)。
モディリアーニ=瞳がない、というイメージがあるけれど、瞳ありも多々ある。あってもなくても、人物の個性が眼にきちんと出ていて、見比べると楽しい。
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これも、凛とした瞳が印象的で好き。
ギヨームがバーンズ博士に売り、数年後、博士はモディリアーニの価値が高くなった時に手放したそう。今は、ナーマド・コレクション蔵。
Modiglianiを、日本語だとモディリアーニと発音するけど、よく聞くとgもちゃんと発音されてて、モディグリアーニに近い。難しいね、発音って。
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帰り道。寒い中でかけたご褒美に、愛するピエール・エルメのクロワッサン・イスパアンをゲット。久しぶり〜💕
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2024年1月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。