厚労省『パートほぼ全員加入』年金改革を検討:負担はどこまで増えるの?

厚生労働省は、年金制度改革のための5つの項目を発表しました。これには、厚生年金の対象拡大や基礎年金の条件見直しが含まれます。とくに、パート労働者のほぼ全員が加入可能となる厚生年金の対象拡大案に「どこまで対象を広げるのか」と疑問の声が上がっています。

厚労省が提案した案は以下のものです。

  1. 厚生年金の対象拡大案:パート労働者のほぼ全員が加入可能となる拡大案を提示
  2. 基礎年金の保険料納付期間延長案:現行の40年間から45年間への延長を試算
  3. 基礎年金の給付額抑制期間見直し案:「マクロ経済スライド」の仕組みの見直しを検討
  4. 在職老齢年金制度の見直し案:賃金と厚生年金の合計が一定額を超えると年金が減額される制度の見直しを議論
  5. 厚生年金の保険料上限引き上げ案:保険料の上限を引き上げることで受給額の増加と保険料収入の拡大を試算

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いよいよ敗戦を認めざるを得ない水準に達しつつあるようですが、役所である厚生労働省が間違いを認めることはできません。

賦課方式の年金スキームはどこまで拡大することができるのでしょうか。

月収8万8000円のパートからは事業主負担を含めると保険料は1万6千円になります。

厚労官僚ももはや弥縫策しか考えられないのかもしれません。

社会保険の103万の壁、106万の壁、130万の壁、150万といった「壁」がなし崩しに崩れるのでいいのではないかという声も。

歳出を抑制する方向に大きく舵を切らないと現役世代の負担がいくらでも大きくなっていきます。

年金だけでなく健康保険も含め、国民の目を欺いてきた厚生労働省の罪は重いと思います。