最近、再生可能エネルギー関係の政治で、再エネタスクフォースのメンバーの辞任が「トカゲのシッポ切り」だと話題となっています。
僕も思わずXで以下のように呟きました。
トカゲと言えば、僕はオーストラリアのエリマキトカゲを連想します。そして、大学のキャンパスにも恐竜が卵から孵った直後のような大きなトカゲ、リザードも連想してしまいます。そのシッポも切れるのかふと疑問に思い、呟きました。
ということで、前回のブーメラン同様に「トカゲのシッポ切り」関連を少し深堀してみました。
まず、「トカゲのシッポ切り」のことは「自切」というらしいです。そのメカニズムは以下のHPに詳しく書かれています。
「トカゲの尻尾は切れても生えてくる!?切れる理由と再生の仕組み」
それによると、「トカゲは敵から襲われたり身に危険を感じたりすると、尻尾を切り離します。切り離された尻尾は、10分間程度激しく動き続けます。敵が動く尻尾に気を取られている間に、トカゲは逃げられるわけです。
このように、自発的に体の一部を切り離すことを自切といいます。体の一部を犠牲にしても、生き延びられるようにトカゲは自切ができるようになったのでしょう。とくに、子どものトカゲの尻尾はいざというときに自切をして逃げられるように、わざと目立ちやすい鮮やかな青色をしています。」ということらしいです。
シッポは切り離された後、10分ぐらいは激しく動くということで、今回再エネ関係の政治で起こっている再エネタスクフォースメンバーの辞任が「トカゲのシッポ切り」だとすると、今後10分ではなく、10日間ぐらいは激しく報道され、しばしの間、世間の注目を集めるのでしょうか。。。
今回トカゲのシッポ切りを調べる過程で、自然科学ではなく、文学界、文芸の世界ではトカゲに関してどのような本があるのか調べて、その本を読んでみました。
一つは、人気作家の吉本バナナさんの「とかげ」
吉本バナナさんの短編小説は、大人の恋愛小説で、主人公の恋人を、目つきや太腿の蜥蜴の刺青も含めてあだ名で「とかげ」と主人公が勝手にこころの中で呼んでいるというものでした。小説そのものは面白かったのですが、シッポ切りとは全く関連性がありませんでした。
もう一つは、日本芸術院会員で、詩人・小説家の室生犀星さんの随筆「とかげ」
こちらは、主人公の室生犀星さんが庭にいるとかげのシッポを切って、そのシッポが動いている間に感じたことや昔の思い出を紹介するものでした。昔は、「とかげに指を差すな。さしたら指がくさってしまう」と言われていたそうです。今で言えば、「とかげをリツイートするな。リツイートしたらブロック、もしくは名誉毀損で訴えられてしまう」と置き換えても良いかもしれません。
そして室生犀星さんは子供の頃「とかげの尾が一ぺん切られたものが、もう一度尾をつぎに(トカゲが戻って)来る」と思っていたようで、再生して生えてくるとは思っていなかったようです。そして、「尾のないとかげが非常にからだの調子が取れなくて、歩きにくそうによちよち歩いているのを見た」ということです。
冒頭の僕の推測「尻尾切りをしたトカゲは生き延びれても短命」は、本当なのかもしれません。
なお、「トカゲの尻尾は切れても生えてくる!?切れる理由と再生の仕組み」では、「再生にはとても多くのエネルギーを使うので、生涯で1~2回が限度です。
もともと尻尾には栄養が多く入っていて、自切することでトカゲは体調を崩すことがあります。メスの場合は、産卵ができなくなるほどのダメージを受けます。また、ナイフなどでわざと切られた尻尾は再生できません。」との記述があります。
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動画のノギタ教授は、豪州クイーンズランド大学・機械鉱山工学部内の日本スペリア電子材料製造研究センター(NS CMEM)で教授・センター長を務めています。