安倍政治の遺産を台無しにする森喜朗氏と日本保守党

松田政策研究所チャンネルで、『特番『八幡先生に訊く!混戦模様!衆院補選どうなる東京15区』という番組に出演したので、そこでの発言内容を紹介します。

①自民党は森喜朗と小泉純一郎を守るために、清和会の若い議員たちを犠牲にした。

清和会の裏金問題の処分内容は全般的にみたら、過去の例からすれば、だいたい妥当なものだといえる。

しかし、そもそものシステムができたころの会長だった森喜朗と小泉純一郎が無罪放免なのはおかしい。白髪クビを差し出して、若い議員たちを救うのが正しい道だった。

また、西村康稔や世耕弘成など関西組への厳しい処分と萩生田光一ら関東組への軽い処分とはアンバランスだ。

若い議員の東京の秘書の多くは派閥の紹介で送り込まれた人が多い。彼らが派閥との関係は仕切っており、議員本人は本当に関与していないことが多いと理解している。

森・小泉両元首相 NHKより

②立憲民主党は旧華族の世襲政治家で勝っても政治革新になるのか。

島根一区の亀井亜紀子氏は、津和野藩主家で元議員の亀井久興さんの娘。岩倉具視の秘書でもある。このような名門世襲政治家を立てて勝っても政治の革新にならない。

亀井亜紀子氏 同氏SNSより

自民党も竹下元首相の孫で北川景子の夫のDAIGOだしたら楽勝だった。それに元緑の党共同代表の亀井氏が電力総連の票目当てに原発について沈黙するのもお笑いである。

③日本保守党は安倍政治の遺産を否定するための党である。

それなりに無党派市民層にアピールする参政党と違って、日本保守党は、自民党の票を奪うだけで他からは票を取れずに立憲民主党に奉仕するだけである。

安倍路線の継承のようなことを言っているが、憲法改正で安倍氏が第九条そのものには手を触れない方向に転じて憲法改正の具体化を図ろうとしたのに逆戻り。ウクライナではプーチンとの対話を重視していた安倍氏に対して脳天気にウクライナ一辺倒なのだ。

そして何より中東問題では、パレスティナなどだけでなくイランとの対話を重視した安倍さんに対し極端なイスラエル強硬派支持。いまや、アメリカのバイデン政権からも見放され、ガザでのジェノサイドを批判されるイスラエル全面支持なんぞ論外なのである。

飯山あかり氏は、月刊hanadaでの出馬時の記事で、自らの決断を、ハマスと戦うイスラエルの兵士に比べれば取るに足らないとぶっ飛んだ決意表明していたがいかがなものか。少なくとも安倍路線とはかけ離れている。

安倍氏が人気があるのですり寄っていただけの極右勢力が安倍レガシーを世界でも自民党でも自爆テロを展開しているようにすらみえる。

飯山あかり氏と日本保守党代表・百田尚樹氏 飯山氏SNSより

④中道寄りの乙武洋匡氏に、公明党は政策面ではそれなりに共感しているようだ。しかし、乙武氏の女性部には公明党女性支持者は強い拒否感があるので、組織としては動きづらい。しかし、それなりに公明票は乙武氏に流れるのではないか。

乙武洋匡氏 同氏SNSより

⑤この選挙区では、関係者の多くは公民権停止明けの柿沢未途氏の復活を待望しているのではないだろうか。