言葉の責任を理解しSNSの暗黒面と向き合う

takasuu/iStock

今回は、18年以上ヨガ指導をし、去年は開脚で世界1位、ギネス世界記録を達成した著者がとどけるX(以下、ツイッター)の運用方法をお伝えします。その秘訣はなんでしょうか。

PDCAを回して結果を出す!X集客・運用マニュアル」(渡邉有優美 著)つた書房

気軽にはじめる140文字

発信力や影響力をつけていくには、「継続した発信」がとても大切です。現代の超情報化社会において、SNSはひとつの情報でしかありません。渡邉さんは次のように言います。

「情報は日々すごい勢いで目に留まらなくなってしまいます。つまり、『人の記憶にとどめてもらう』ためには、継続して投稿を行い自分のことをアピールしていくしかないのです。しかし、そうは言っても、コツコツ継続するのは難しいですよね。実際、1年間のうち、SNSの発信を辞めてしまう人は9割とも言われています」(渡邉さん)

「私だって継続は苦手で、これまでに挫折してしまったこともあります。ただ、SNSに関しては別。楽しくて趣味みたいになっているせいか、発信は続けられています。だからこそ私は、他のSNSで継続できなかった人にこそ、やってみてほしいのです」(同)

ブログ記事やnote記事を作成するには文字数が必要とされます。その点ツイッターは140文字以内という限られた文字数ですから、取っ掛かりをつかみやすいと思います。

「スマートフォンからメッセージを打つような感覚ですぐに投稿ができますし、見るのもすぐにできます。手軽さゆえ、『良く考えずに投稿した内容が悪い反応をもらってしまった』などもありますが、あまり考えなくてもよいと思います。『おはようございます!今日はあったかいですね。一日元気に頑張りましょう!』という『一言文』でも構いません」(渡邉さん)

まずは、投稿を習慣づけることでしょう。投稿に慣れてきたらバリエーションを増やせばいいのです。他の方々の投稿をぜひ参考にしてみましょう。

殺害予告事件について

2021年10月2日、Yahoo!ニュースに「眞子さま、小室圭さん結婚へ 「妬み」を吐き出すあさましい人たち(オトナンサー)」※1)が掲載されました。その後、記事が炎上しYahoo!ニュースが緊急声明※2)を発表します。

※1魚拓(眞子さま、小室圭さん結婚へ 「妬み」を吐き出すあさましい人たち)

眞子さま、小室圭さん結婚へ 「妬み」を吐き出すあさましい人たち(オトナンサー) - Yahoo!ニュース
 自分にはないものを他人が持っているとき、自分が取り残されてしまうとき。または、欲しいと思っていたものが手に入らなかったとき、人は猛烈に「怒り」「悲しみ」「不安」を感じることがあります。これらの感情

※2(ユーザーのみなさまへのお願い―コメントの投稿にあたって)

ユーザーのみなさまへのお願い ―コメントの投稿にあたって― 
いつもYahoo!ニュースをご利用いただきありがとうございます。 10月1日、Yahoo!ニュース コメント投稿数が急増しました。その中には、不適切な内容も散見されたため、記事ページやコメント欄などに...

当該記事のコメント数は最終的には2万件を超しました。さらに、コメントランキング(1時間)、アクセスランキングも総合1位となります。記事掲載後、ヤフコメには殺害予告はじめ、言葉にすることが憚られるような文言が並びます。

すぐに保全してもよかったのですが、膨大な量になったこと。さらにアクセスが集中しページ自体がバグって正しく表示(短時間で数百万PVに達したと報告があった)されなくなりました。

その後、一方的に非公開措置となったため、事件性の高いヤフコメの保全が困難になってしまっいました。

殺害予告のみならず、私が研究員として所属する明治大学にも脅迫状が届きます。匿名掲示板に誹謗中傷を目的としたスレッドが乱立したことから、記事の再公開とヤフコメの保全を求めます。しかし何らかの措置が講じられることはありませんでした。

ヤフコメに規制ははいるのか

その後、Yahoo!ニュースでは、携帯電話番号の必須化に移行します。私の事件が契機になったものと考えていますが、いまだに事態が解決しているとは到底思えません。ヤフコメ自体を廃止にするか、匿名性廃止にしない限り改善はしないと思います。

不適切な一部のヤフコメ民は、罵詈雑言を吐き出すことでストレスを発散しています。そして、多くのギャラリーに読んでもらうことで承認欲求を満たしているのです。自分が書いたコメントにイイネが押されるとたまらないのでしょう。なんともおぞましい光景です。

通常運転であれば被害にあうことは考えにくいので、情報を取捨選択したうえで発信するように心がけたいものです。

なお、本書には楽しくツイッターを活用するためのノウハウが凝縮されています。私も事件の際に読んでいたら状況が変化したかもしれません。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)