道路の穴ボコという笑えない話

マレーシアでは、生活インフラである道路の整備について、国の管理が追いつかないせいで、あちこちに穴ボコが空いていて、交通事故の原因になってるそうだ。

その穴ボコが原因で死亡事故も絶えないと言う。

国がやらないなら自分たちで勝手に穴ボコを直すとして『兄弟』と言う名の勝手連が、夜中、比較的交通量の少ない時間帯にゲリラ的に道路の補修を行なっていると言う。

彼らが修復した穴ボコは数千ヶ所に及び、今も、夜な夜なあちこちに出没しては、勝手に道路の補修を行なっている。

夜駆ける道路補修の勝手連、その名も「兄弟」 マレーシア、無許可も事故で友人亡くし結成

夜駆ける道路補修の勝手連、その名も「兄弟」 マレーシア、無許可も事故で友人亡くし結成 | 共同通信
2024年4月下旬、時計は深夜0時を回ったばかり。マレーシアの首都クアラルンプール中心部の食堂に集ま...

これを美談とするか否かは、意見が分かれるところで、この『兄弟』を設立した男性によると、国が補修を行わないから事故が起きるし、彼の友人も多数、この穴ボコのせいで命を落としていると言う。

彼同様に、道路の穴ボコが原因で親族を亡くしたり、自分自身も事故を起こして大怪我をした人が協力し、あるいは協賛して、この団体の活動を支えていると言う。

日本も地方に行けば穴ボコが空いてたり、数年前には、地下工事を原因に道路に巨大な穴が空いてしまった事例もある。しかし、日本の場合、国土交通省と自治体が協力して、特に事故の原因に直結すると考えられれば、早急な補修工事が行われる。

日本のように、道路を管理管轄する機関が明確で、国民や県民、市民が文句を言えば、行政サービスの一つとして、早急に対応する体制が整っている。

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その意味で、マレーシアを途上国扱いして悦に入るといった低俗なことを言いたいのではなく、マレーシアも国情や経済が安定し、税収が増えれば生活インフラの整備が整ってくるだろうと思われ、また、日本も外交の上でマレーシア国の発展に寄与できるところがあればすべきだと考える。

マレーシアのように、国や自治体がやってくれないから、仕方なく民間が乗り出してインフラ整備を行うといった話を、途上国の美談として捉えるのではなく、日本に置き換えた時、実は日本の方がタチが悪いと思われることもたくさんあるだろう。

日本は、経済発展につれて税収が豊富になり、国も自治体も豊富な予算を持って、インフラ整備を行うことが出来ている。一方、豊富な予算によって、本来、国家や自治体が行うべき事業を民間に委託しているケースも多い。

しかし、その民間委託の事業の中には、税金を原資として事業展開する上で、明らかに国益に資するか、大いに疑問であるとか、実態が不明確なまま、予算組みだけが先行している委託事業が多いことの方が問題ではないか?

続きはnoteにて(倉沢良弦の「ニュースの裏側」)。