「価値>価格」の提供がビジネス成功の基本

ビジネスで長期に渡って成功するために必要なことを1つ挙げろと言われれば、私は「価値>価格」を提供し続けることだと答えます。

CHUNYIP WONG/iStock

クライアントが価格以上の価値を感じる。それが繰り返させるうちに信頼感が醸成されてファンになってもらえる。そんな固定の顧客を抱えることができるようになればビジネスは安定します。

だから、私が何か新しいことを始める時にいつも考えるのは、自分がそれによってどのような価値を誰に対して提供できるかです。

ただし、それが自分にしか提供できない価値でなければ、いずれ真似されて競合がひしめき合うレッドオーシャン市場になってしまいます。逆に言えば、簡単にコピーされる程度のクオリティに過ぎないということもできます。

私が主宰する投資家コミュニティ資産設計実践会は間もなく講座を始めて10年になろうとしています。

半年毎に新しい期になり、次の開講は11月になりますが、長期に渡って継続受講している方が多いのが特徴です。現在開催している第19期も前期からの継続の方が8割を超えました。リピート率8割以上です。

決して安くはない受講料を払って、これだけの比率の方が続けて参加してくれる人がいるのは、「価値>価格」という私の目標に納得してくれている方が多いからだと思っています。

無料のセミナーで価値の無い情報を提供されても、時間が無駄になるだけで得られるものはありません。むしろ誤った情報で損失を被ってしまう可能性すらあります。

例え受講料100万円のセミナーであっても1000万円の利益が得られるなら、高くても結局は時間とお金を有効に使うことができるのです。

価格に関係なく「価値>価格」が提供し続けられなければ、リピートする人は減っていき、いずれビジネスとして成立しなくなります。

10年以上生き残る企業が少ないのは、環境の変化に対応できず、いつしか価格を上回る価値提供が出来なくなってしまうからだと思います。価格以上の価値を提供し続けるのは思ったほど簡単ではありません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年6月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。