冗談がフェイクニュースになってしまうSNSの恐ろしさ

プノンペンに購入したカンボジア不動産の売買契約の写真を撮影していた不動産会社の方から頂きました。見ると、何となく隣の販売会社の女性社長と私が結婚式の署名をしているような構図に見えました(写真)。

それを面白がって、冗談で「年貢の納め時」と写真付きで投稿したら、「また再婚ですか?!」と本気で信じている人がいてビックリでした。

その投稿の下の方には、ジョークであることをきちんと書いているのにも関わらずです。ちなみに彼女は既婚です。

SNSの投稿の写真と最初のコメントだけをみて、勝手に憶測する人がいかに多いかということが良くわかりました。

実はこれと似た経験を数年前にもしています。ウクライナで現地の不動産会社の案内してくれた女性と2ショットで歩いている写真を「ウクライナの彼女です」と投稿したことがあります。

これも、今でも本気にしている人がいて、ロシアのウクライナ侵攻後になってからも「彼女さん大変ですね」などと言われて驚きます。

skynesher/iStock

フェイクニュースが増えて、何を信じて良いのか判断が難しい世の中になりましたが、こうなってくると冗談が通じない社会になってきます。

特に不特定多数に情報発信すると、投稿の背景を理解せず投稿だけからダイレクトに判断されてしまうので、誤解が生じがちです。

これからは、この手の冗談投稿は控えるか、あるいは面識のある友達限定といった感じにした方が良いのかもしれません。

事実を事実と伝え、冗談は冗談とわかってもらう。自分の意図の通りに相手に正確に伝えるのがコミュニケーションだとすれば、コミュニケーションとは本当に難しいものであると痛感します。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年6月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。