昔話ばかりの人、未来の話をする人

黒坂岳央です。

昔話をよくする人と、これから未来の話をする人にわかれる。未来の話をよくするのはオーナー社長やフリーランサーなど、独立して仕事をしている場合が多いと感じられる。

別に誰がどんな話題をしようと自由ではあるのだが、個人的には昔話ばかり延々続けるより、これからどう生きるか?という未来の話の方が好みである。

PeopleImages/iStock

心の年齢が話題に出る

こんな事をいうと怒られてしまうかもしれないが、その人の心の年齢は話題に出ると思っている。端的にいえば、昔話ばかりの人はかなり老け込んでいるといえるだろう。実際、20代の若者はひたすら昔話ばかりをしたりしない。

また、昔はすごかったという武勇伝ばかりの人も同様だ。これは自分の人生のピークがすでに終わっていることを暗に認めており、若かった頃は今とは違ったのだというPRに聞こえるような話し方をする人もいる。

もちろん、昔話が全部ダメかというとそうではないのだが、あまりに話題がそればかりだと同じ話ばかりを繰り返すことになるだろう。外見が老けても心まで簡単に老けない工夫をしたいところだ。

オーナー社長は昔話をしない

一方でバリバリ現役のオーナー社長についてはかなり話題が違う。

これはあくまで自分が知る限りの経験談でしかないのだが、彼らは「昔はこうだった」という話はほとんどしない。

そのかわりに「今、AIが流行っているけどうちの会社だとどう使えば良いか勉強中」とか「ネット広告を始めたいと思ってSNS広告に強い新人を採用したいと思ってる」と、話題の多くが現在進行系やこれからの話ばかりという印象を受ける。もちろん、昔話をまったくしないというわけではないが、それはあくまで比率の問題だ。

彼らが未来の話題をよくする理由は、新しいことへ挑戦しているからだ。そうなれば自ずと新しい知識や技術に触れることになる。

70代の経営者が「iPhoneのAIを使ってみたいから、15Proを買おうと思ってる」とか「ChatGPT使ってみたけど思ったよりすごい!」といっているのを聞いて驚かされた。この人物は起業するまで第一次産業の従事者でITと無縁の生活を送っていたのに、必要性に駆られて70歳を超えてから次々と新しいガジェットやテクノロジーに触れて活用法を見出しているのだ。気持ちは非常に若いと言えるだろう。

自分は人の生き方に甲乙つけるつもりはないが、話題が昔話ばかりなのは、新しい挑戦を何もしていない証拠である。新しいことを一切しないまま年を取ればドンドン心が老け込んでしまうだろう。そうならないためにも、人との会話をする際の「話題」には注意を払いたいものである。

 

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。