フランス国民議会選挙で左派連合が逆転勝利:『極右』国民連合は3位に

フランスで7日に行われた国民議会選挙の決選投票で、左派連合「新人民戦線(NFP)」が182議席を獲得し、第1党となりました。エマニュエル・マクロン大統領の与党連合は168議席で第2党となり、マリーヌ・ル・ペン氏率いる「国民連合(RN)」は143議席で3位に留まりました。

「極右」とされる「国民連合」(RN)は1週間前には300議席近くを獲得する予想もありましたが、実際には150議席前後に留まることになりました。

マリーヌ・ル・ペン氏インスタグラムより

フランスの国民議会選挙は、議会下院である国民議会の577議席を小選挙区制で選ぶ選挙です。その特徴は2回の投票が行われることです。

1回目の投票では、過半数かつ有権者の4分の1以上の票を得た候補者が当選します。1回目で当選者が出なかった場合、1週間後に決選投票が行われます。決選投票では、1回目の投票の上位2人と、12.5%以上の票を得た候補者が進み、最も多くの票を得た候補者が当選します。なかなか複雑なしくみです。

急進左翼政党「不服従のフランス」のメランション党首は、今回の第2回投票に向けて、極右「国民連合」を阻止するため候補者の撤退を行いました。結果、左派連合「新人民戦線(NFP)」が第1党となりました。

第一回目の投票では国民連合(RN)が勝利していました。

フランス国民はグローバリズムを選択したということになるのでしょうか。

国民連合が政権を獲れば「移民流入制限法」が施行されることになると言われていましたが、結果としてフランス国民は移民との共生・共存を選んだようです。

いずれにせよ、与党連合が最大勢力でなくなったことから、マクロン大統領の政権運営は困難さが増すことは間違いないようです。