植田総裁のタカ派発言でドル円が一時149円台に下落

7月31日のロンドン外国為替市場では、日銀の追加利上げ決定と植田総裁の記者会見での「引き続き金利を上げていく考えであり、その際に0.5%の水準は特に意識していない」という発言を受けて円高ドル安が進行し、円相場は一時1ドル=149円台まで下落しました。

これは3月以来約4か月半ぶりの水準です。現時点では1ドル=160円のような円安にはならないと見られます。

また、米連邦準備理事会(FRB)は7月31日の会合で政策金利を5.25〜5.5%に据え置くことを決定しました。声明ではインフレと雇用の鈍化に触れ、金融引き締めの終了が近いことを示唆しました。今回の声明は予想通りで、パウエル議長は、インフレ率が急速に低下すれば、利下げの可能性があると述べ、市場は9月会合での利下げを予想しています。

市場では日米の金利差が縮小するとの見方が広まり、円買いドル売りの動きが強まっています。

また、日銀が「政策金利を0.25%に引き上げ、国債買い入れ額を2026年1〜3月に月3兆円程度に減額する」と発表すると、日経平均は上昇しました。さらに、米国の対中半導体輸出規制から日本やオランダ、韓国が除外されるとの報道もあって、午後2時過ぎには一時600円を超える上昇となりました。