パリ五輪のボクシング女子66キロ級2回戦で、アルジェリアのイマネ・ケリフ選手がイタリアのアンジェラ・カリニ選手に勝利しました。試合は開始46秒でカリニ選手が棄権しました。ケリフ選手は昨年、性別適格性検査に不合格となり、世界選手権への出場権を剥奪された経緯がありますが、今回は五輪出場が認められました。このケリフ選手の出場が議論を呼んでいます。
この試合結果に対して疑問の声があがっています。
しかし、ケリフ選手はトランスジェンダーではなく「性分化疾患(せいぶんかしっかん)」の可能性が高いそうです。ただし、ケリフ選手と台湾のリン・ユーチン選手は、昨年のニューデリーの世界選手権で性別適格性検査に不合格となり失格処分を受けていました。しかし、国際オリンピック委員会(IOC)は、2人が出場資格と医療規定を順守しており、女子競技への参加に医学的な問題はないと判断しています。両選手は2021年の東京五輪に出場しています。
性分化疾患は、性染色体、性腺、内性器、外性器のいずれかが非定型的な先天的体質で、外性器の特徴で性別を判別することが難しいということです。
トランスジェンダーの問題と思いきや別の問題に光が当たりました。
ただし、IOCが国際ボクシング協会と違う結論を出したことに対しては、説明が求められると思われます。