意外に見られている腕時計やアクセサリー

私は腕時計やアクセサリーのような身に着ける宝飾品があまり得意ではなく、数年前まではその手のものをほとんど持っていませんでした。しかし、最近は考え方が変わり、自分自身のためではなく意識的に付けるようにしています。

その理由は、腕時計やアクセサリーというのは周囲の人たちから思った以上に見られていて、ビジネスや人間関係に影響することに気が付いたからです。

例えば、東京のとある有名和食店の親方は、料理をしてサーブしながらカウンター席に座っている客の身なりをしっかりチェックしていました。

腕時計やアクセサリーから客の食の嗜好を想像して、料理の味に反映しているとは思えません。予約の優先順位やお店でのサービスに違いがあるかもしれず、少なくとも良い身なりで出かけた方が良さそうです。

また、講演やセミナーで話をする時も、来場している人から身に着けているものについて質問させることは珍しくありません。質問まではしなくても、注目している人はもっとたくさんいるに違いありません。

更に商談や接待などで人と会う機会の多い経営者にとっては、服装と並んで時計やアクセサリーは広告宣伝としての価値があることは確かです。

サイズの合わない質の悪そうなスーツを着ているより、体にフィットした高級そうなスーツを着ている営業マンの方が明らかに信頼できます。

それと同じように、安っぽい無名のメーカーの腕時計をしている人よりゴールドのロレックスをしている人の方が安心して相談できます。

特に、金融や不動産のようなお金に関係する業界になると、自分より経済的に成功しているように見えない人の話はあまり聞きたいと思わないものです。

という訳で、これからもアンティークロレックスのような資産性のある腕時計やブランド品のアクセサリーなどを引き続き買い揃えていこうと思っています。

ただし、ブランドに頼ってギラギラしているだけの垢ぬけないセンスにはならないように注意しなければいけません。自分のイメージに合わない過剰な装飾は厚化粧と同じで品が無く、広告宣伝にはむしろ逆効果です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年8月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。