出口里佐です。
本日は美味しいパリブレストが食べられる、ル サロン ジャック・ボリーをご紹介します。
場所は伊勢丹新宿4階、目がくらみそうなハイブランドフロアの片隅、シャネルの隣です。久しぶりにこちらのパリブレストを食べたいなと、平日の午後に訪れました。
席に案内される前に、入り口で少し待ってくださいと言うことで、壁に飾られているジャック・ボリー氏や、彼のM.O.F.(Meilleur Ouvrier de Franceの略称で、国家最優秀職人章。日本の人間国宝にあたる。食部門の場合はコックコートの襟がトリコロールになる)の証の写真を拝見していました。
お店の内装は、ジャック・ボリー氏のプライベートサロンをイメージしたとあって、パリのお家の優雅な室内の雰囲気。決して華美ではなく上品な落ち着きを感じます。
ジャック・ボリーにはお食事メニューもありますが、ここに来たらパリブレストと飲み物のセット(2,363円税別、サービス料10%別)を必ず頼んでしまいます。
メニューの他に、スタッフの方がタブレットでケーキの写真をみせてくださいました。パリブレストの他、サヴァラン、オペラ、フルーツコンポート、メニューに載っていないココナッツのムースなどが何層かになっているケーキ、などなど。
少し迷いましたが、やはりパリブレスト。アイスクリームも一つ付けてくれるので、これもいつも頼んでいるマンゴーを選びました。美味しいのはもちろん、マンゴーの色がこちらのお店のお皿に映えるのです。飲み物は、ホットコーヒーにしました。紅茶も選べます。
まもなく、パリブレストとマンゴーアイスのお皿が運ばれて来ました。ここで、衝撃のニュースをスタッフさんから聞きました。来月9月末でこちらのカフェが閉店するそうです。えーっ!とびっくりして、しばらくショックで呆然としておりました。
私のようなパリブレストの熱狂的ファンは多いらしく、これから一体どこに食べに行けば良いのよ!と怒ったマダムもいらしたそうです。
スタッフさんは、この様な伝統的なお菓子を昔からのそのままの感じで提供したり、カフェで上質な素材のテーブルクロスがかけられているお店も珍しくなってきたので、閉店は本当に残念ですとおっしゃっていました。
そう、テーブルクロスは資生堂ビルでロオジェとして使っていた時のロゴ入りで、薄いクリーム色、素材はエジプト綿だそう。少し光沢があって高級感があります。食器もやはりロオジェ時代のものらしく、コーヒーカップには資生堂の懐かしいマークが付いていました。
あと何回食べられるか分からないとなると、一口一口を味わって食べようという気持ちになります。久しぶりのパリブレストは、シューの食感、プラリネクリームの香ばしさ、甘すぎない味など、期待通りの美味しさでした。ここが私のパリブレストのスタンダードになっているので、他のお店のを食べると気になる点が目について、これは違うなと思うこともあります。
パリブレストのプラリネクリームには、こちらではスペイン産アーモンドを使用しているらしく、昨年はスペイン産が入手出来ない時期がありアメリカ産で代替したそう。プラリネクリームはヘーゼルナッツで作るとばかり思い込んでいたので、新鮮な驚きでした。アーモンドでなければ出せない味をここでは出しているそう。
来月末、9月30日の閉店までに、もう一回は来て、じっくりと最後のパリブレストを味わわなくてはと思っています。
まだ召し上がっていなかったら、来月までにぜひ訪れてみてくださいね。
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ル サロン ジャック・ボリー(LE SALON JACQUES BORIE)