ゲランドの塩田に囲まれた小さな村に佇む、「ブリュット」。
去年友達たちが行ってなかなかよかった、とのことで、プチヴァカンス最後の夕食をここで。
シェフは日本人の青木尚(たかし)さん。ブラスやランブロワジー、ル・クロ・デ・サンスなどトップレストランで修業されたそう。
芳醇なブランドノワールのシャンパーニュで乾杯後(毎日毎日、ほんとよく飲む食いしん坊仲間)、シャキッとジューシーな緑アスパラガス&燻製鯖。味噌ソースがオツ。
お昼にお家で白アスパラガス食べながら、緑と白と紫、どれが好きか&素晴らしいかで喧々轟々。私は緑派。平和な議論(笑)。
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木、石、貝、骨
ブリュット(素)だね〜
オマールのラヴィオリ&ビスクは、満場一致で今宵の一番。まろやかかつコクがあり、食感も風味もとても素敵で、ソースもきっちりパンで拭き取る。
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パンもバターも美味
上質脂の仔豚は焼き加減よく、角煮風のバラ肉はとろっとろ。ソミュール・シャンピニーの香りよいワインが進む進む。
最後は、ヴァニラアイスクリームのっけたノワゼットのスフレ。おいしいけど、ちょっと甘すぎかな。コアントローのスフレは食いしん坊友人二人が絶賛。今度来る時は、こっちのスフレを食べよう。
丁寧できめ細かい、感じよい料理&デザート。青木シェフは、一年ほど前からこの店で活躍しているそう。
近くにこんなお店があるのは幸せだね、と、おいしかった食事を振り返りながらの帰り道、目の前にどこまでも広く広がるのは、世にも美しい黄昏。
只今22時40分。夏だなぁ。
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塩田を抜ける小道で、地平線いっぱいに広がる黄昏
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2024年6月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。