出口里佐です。
本日は、今月8月半ばに友人と訪れた東銀座駅から徒歩5分ほどのミシュラン一つ星レストラン、トワヴィサージュをご紹介します。
現在まだ30代後半の國長亮平シェフは、福岡調理師専門学校卒業後10年近く神楽坂のフランス料理の名店ルマンジュトゥーで研鑽後、フランスでさらに磨きをかけて、帰国後2年前にトワヴィサージュをオープン。
昨年2023年12月の料理専門誌で、ロバート・キャンベルさんによって紹介されている記事を偶然拝見して知りました。ルマンジュトゥーにいらした國長さんだ!これは行かなくてはと。
ディナーは、お任せコース11皿(14,300円税込、別途サービス料10%)のみ。
席はカウンター10席、2名までのテーブル席1席、個室は4名から6名までだそうですが、いつも私はカウンター席を予約。シェフ達が働いている様子を楽しく拝見しています。
カウンターに案内されると、それぞれの席には小さな素焼きの蓋付きの入れ物が。蓋を開けると、その日お料理で使われる、千葉県の農園から届けられた季節のハーブとお花がお出迎えです。この日は、ミント、ローズマリー、オレンジ色と黄色のマリーゴールド。マリーゴールドの葉もフランスではお料理に良く使われるハーブです。
メニューの最初は、3種のアミューズ。
タコのガリシア風、黒い甘くないエクレア、かぼちゃ(多分)のプチタルト。
前菜
トマト・ア・ラ・ニュアージュ
前菜
ヒイカのゲミスタ
自家製パンとホイップバター
どうしてこんなに美味しいの!と毎回思うパン。バターも少しつけて冷めないうちにいただくのがおすすめ。
前菜
極みエノキのソーセージ
これがエノキですか?と思うような濃厚な味のソーセージ。
魚のメイン
太刀魚のグラチネ、ソースオゼイユ
身の薄い太刀魚をクルクルと巻いて、ふわっとローズマリーなどのハーブの香るストウブ鍋で蒸し焼き。現在公開中の、ドキュメンタリー映画にもなっている、フランス料理三ツ星レストラン、ミシェル・トロワグロで有名な、ソースオゼイユをかけた後、サラマンダーで表面に少し焼き目を付けて、見た目も香りもますます美味しそうです。実際、お味も素晴らしかったです。
お口直し
パプリカのサラダ
ただのパプリカサラダではありません。ソルベです。同系色の旨み食材と合わせて、グラデーションが美しいです。
肉のメイン
蝦夷鹿のロースト
北海道の猟師さんに仕留めてもらって、直送されるそうです。脂身もなく、ヘルシーで、かつ柔らか。臭みも全くありません。
スープ
川俣軍鶏のコンソメ
シェフはルマンジュトゥーで9年以上、何千回もコンソメ番をして、鶏肉のコンソメの最も美味しい頃合いを熟知しているコンソメ王子(私が勝手に命名)。コンソメのスープだけ(具は鶏肉のミンチを詰めたペコリスと緑鮮やかなオクラ)でいただくのも良いですが、サマートリュフを練りこんだ麺と一緒にラーメンのようにいただくのも、香りをより楽しめます。トリュフ麺は別料金(2千円)ですが、絶対におすすめ。
プレ デセール
ペッシュ・メルバ
夏のフランス料理のデセールの定番。ロンドンのサヴォイホテルの料理長だったオーギュスト・エスコフィエによって、ネリー・メルバという当時大人気のオペラ歌手に捧げるデザートととして1890年代に作られた、桃のお菓子の古典。桃は泡の下に。
グラン デセール
タルト・アナナス(パイナップルのタルト)
丸くくり抜いたパイナップルに焼きメレンゲやバジルオイルを載せて。
ミニャルディーズ(小菓子)
バニラの外郎
小さなカヌレ
マンゴー(多分)のタルト
バニラ外郎(ういろう)は、事前予約でテイクアウトも出来るそう。ほんの少し食べただけで、静けさを感じるお菓子。
飲み物は、料理のときは、いつも、紅茶をベースにした、トワヴィサージュ自家製のノンアルコールカクテルを頼みます。少し渋みがあって、お料理に合います。ワイン好きな方なら、知識豊かな、お店のソムリエスタッフに相談するのがおすすめです。その日のお料理とお好みに合わせて最適なワインを選んでくれるでしょう。
毎月お料理が変わるので、新鮮な驚きの連続です。数ヶ月前にいただいた、サフラン香る、ブイヤベースのお皿は、南仏マルセイユを思い出しました。お料理で旅する気分です。9月にはどんなお料理がいただけるのでしょうか。
東銀座駅から徒歩圏内、親しい友人や家族の会食の他、個室もあるので、ビジネスの接待にも使えると思います。
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