高市早苗を支持していた清和会の面々など保守派の人たちは、どうせ総選挙や参議院選挙で自民党は激減するので、少しだけの辛抱だとか愚かなことを言っている。
高市早苗氏インスタグラムより
しかし、これは、何重にも間違いだ。ひとつは、すでに「石破茂は野田佳彦と欠点が同じだから選挙では負けないが」で書いたが、野田佳彦は小泉進次郎首相を想定して担ぎ出した顔で、老練さで手玉に取ろうとしたのだが、石破相手ではまったく攻めあぐねるだろう。
石破茂は野田佳彦と欠点が同じだから選挙では負けないが
自民党総裁選挙は、相当、質の高い候補が多くいて、目移りしそうなくらいだったが、残念ながら、石破茂氏と小泉進次郎氏という資質的にもっとも問題がある候補と、資質は悪くないが支援者たちが極端すぎて不安がある高市早苗氏の3人の争いとなる茶番劇。そし...
また村上誠一郎など不満分子やかつて民主党にいた長島・細野など潜在的に自民党から離脱しかねない連中も日の当たるところに出たので、リベラル派切り崩しがまるでできない。
公明党とは新進党時代の付き合いもあるし、また父親の石破次朗氏と創価学会が良好な関係だった歴史もあって付け入れないだろう。
だから選挙のためだけにはいい総理なのだ。おそらく応援演説でも人気を博して引っ張りだこだろう。
石破茂氏インスタグラムより
そしてもうひとつの理由は、こんどの選挙で危ういのは、裏金議員など清和会を中心とした保守派の議員なのである。
もし与党が低調でも石破支援議員は波に乗れるし、要職についたという意味でも有利だ。それに対して高市支援グループは苦しく、当選のためには与党全体が好調でないと無理だ。
だからもし石破人気が低調だったら、高市派議員はたいへんなことになるはずなのだ。はたして石破が成功するかはわからないし、とくに外交は心配だ。しかし石破を責めるのは、来年の参議院議員選挙終わってからでいいことだと思う。