三笠宮妃百合子さまが101歳にて天命を全うされました。何度も大病をされながらも頑張ってこられました。これで皇室は16名になります。うち、上皇さま、上皇后さまらご高齢の方も多い中、皇室行事を限られた人数でこなすのは難しい状況にあると思います。しかも「現役世代」の男子に限ってみれば天皇陛下、秋篠宮殿下、そして悠仁さまだけです。女子は結婚して皇室離脱する可能性があります。これを考えると天皇家の血筋もわかりますが、公務が滞らないようにすることを含め、そろそろ旧皇室の復帰論が出てきてもおかしくないのかもしれません。
では今週のつぶやきをお送りいたします。
市場は期待先行、実態は不明
市場と向かい合っている中でトランプ氏が勝利したのち、これほど不安感に包まれるとは思いもしませんでした。要するに何が起きるのかさっぱりわからないのです。トランプ氏を既に権威主義者と称する記事もある中、権威と市場の反応、そしてその行方がさっぱり見えないのです。まるで深い霧に包まれた中、森をさまよう感じでしょうか?トランプ氏が前回大統領をした時とは明らかに違う何かがあります。
基本的にはディール主義なのでギブアンドテイクがトランプ氏から心地よい答えを引き出すために必要になります。特に海外勢にとって政治、経済、貿易、人流などアメリカにとってメリットがあるならば承諾しよう、という発想です。ところが今の世界、非常に複雑に絡み合う中でアメリカとストレートな取引ができることはそう多くないのです。とすればトランプ氏と取引するべきか、対峙すべきかスルーすべきか、という選択肢も当然ながら出てくるはずです。
諸外国が対峙やスルーを選べばトランプ氏も困るわけで裸の大様になり、つまりトランプ氏や支持層への期待は裏切られます。特に欧州と英国がどのような態度に出るかです。英国首相は労働党でありトランプ氏とは根本的に合わないでしょう。マクロン氏もトランプ氏にはなびきそうにありません。私が投資については賭けであり、短期の小すくいにとどめるべきと申し上げたのは期待の大きさに対して実行能力の懐疑が不安感につながっているのでしょう。この不安感は少なくとも年明けの大統領への就任まではなんら変化は起きないとみています。メディアのトーンの変化にも着目しています。
根回しと足並み
日本は根回しの国とも言われます。ものごとを決める際、事前に「よろしく」と調整するわけです。私も勤め人の時、取締役会付議の稟議事案は年中抱えていましたので役員に事前説明に行き、役員の顔色を見ながら了解を取り付けていくことは当たり前の業務でした。ひねくれた役員にはハンコの角度でどれぐらい同意したかの意思表示をする人もいて、さかさまに捺印されたこともありました。ならば捺印しなければよいのですが、「他の人がこれだけハンコを押しているのに俺だけ押さないわけにはいかないだろう」と。当時はさかさまのハンコでもとりあえず承諾を取り付けたと意気揚々だったのですが、今考えてみればおかしな話であります。
兵庫県知事選において県下の市長会メンバー29名中22名が稲村和美氏を支持すると表明したと報じられています。市長会が特定候補を支持するのは異例でしょう。また103万円の壁をめぐる件で全国知事会の一部から玉木氏の案に対し、7-8兆円の税収減に対する懸念が表明されました。玉木氏はこれは村上総務大臣の仕業と食って掛かり、大臣は知らぬ存ぜぬであります。正に根回しと足並みであります。ただ、市長会にしろ、知事会にしろそのメンバーは選挙で選ばれた方々であり、民の声にはどう対応するのでしょうか?
どちらのケースにしても何をもってそのような企てが行われているのか、またそれを仕切るリーダーは何を期待して根回しをするのでしょうか?会社なら方向性はある程度分かっているので理解できるのですが、政治に関することや国民の利益につながることを根回しするとなればあとで突き上げを食らったときどう言い逃れするのでしょうか?「私は賛同していなかったのですがね、同調圧力が強かったのでやむを得なかったのですよ」というのでしょう。では知事など人の上に立つ人が同調圧力に屈するレベルでよいのか、個々の考えや志はないのかと思うと寂しい思いがあります。
渡辺美樹氏のサブウェイ
ワタミの創業者、渡辺美樹氏が日本サブウェイを買収し、現在の180店舗から2034年までに1065店に増やす構想を発表しました。私は賭けてもいいですが、絶対に実現しないとみています。渡辺氏はある意味特徴がある方で諦めが早く、ぶち上げに対して結果が伴わないことも多い方なのです。もちろん、和民やミライザカ、鳥メロといったラインアップで2000店舗を超えているのは凄いと思います。ただ、今更サブウェイというのがどうもしっくりこないのです。
これをお読みの方でサブウェイのサンドウィッチを食べたことがある方も多いでしょう。有名なフットロング(30センチ)の固いパンに具を選んでその場で作ってもらうというもので根強い人気はありますが、北米では選択肢の一つでしかなく、私も数年に一度食べるかどうかであります。先日、渡辺氏が日本サブウェイを買収したので久々に食べてみました。昔と変わらずです。ではなぜ私は多店舗化ができないと思っているか、というとあの固いパンが日本人にはウケないと思うのです。外国ではサンドウィッチと炭酸飲料、ないしスープは欠かせないコンビネーションなのですが、それは流動化させないとのどを通らないからです。
人気の食べ物はおおむね柔らかいものが多いものです。ラーメンなど麺類、カレー、肉でも柔らかいことをうたい文句にしたものが多いです。魚はもちろん柔らかいです。ハンバーガーはバンズも具のひき肉も柔らかい…。それに対してサブウェイは固いのです。なので一部の方にはウケるけれど大衆受けしないのです。しかも日本サブウェイはずっと昔からあり、斬新さもありません。渡辺氏の財力で今の6倍の店舗数に増やすなら別ですが、飲食の雄である渡辺氏がなぜあそこまで惚れ込んだのか、私には皆目見当がつきません。
後記
私が管理組合の理事長をしている商業施設の一つで建物の外部から水漏れが発生しました。この場合、中から直す方法と外から直す方法があるのですが、外の場所が特定できないので中の水漏れ場所のコンクリをジャックハンマーで壊し、そこを特殊な薬剤の入ったコンクリートで固めます。これは100%水が止まるのですが、不思議なのはなぜ所有者ではない私がその工事を主導せざるを得ないのかであります。それも1か所直したら全然違うところからまた漏れたため2か月弱かかりました。その間、テナントからは損害賠償のクレーム。なぜ、善意でやっている私に損害賠償?世の中何かおかしいと思うのですが、相手はイランの強硬派。おぉー!常識観が違うからでは済ませられない海外業務の難しさをいまだに実感しております。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年11月16日の記事より転載させていただきました。