出口里佐です。
先週火曜日、青森県立美術館で開催中の「ジブリパークとジブリ展」に行ってきました。高齢の母と一緒に訪れたので、数週間前から車椅子タクシーを予約して準備万端。
すでに入場者が1万人を超えたという人気の展示ですが、平日のおかげかチケット売り場は混雑しておらず、スムーズに入場できました。
まずは美術館の魅力も満喫
まず最初に、常設展示のシャガールの「アレコ」の舞台背景画を鑑賞しました。ちょうど14時から解説音声が始まったので、それを聴きながら作品をじっくり楽しみました。解説を聴くことで登場人物がより生き生きと感じられます。
舞台装置なので絵は巨大です。その前に立つと、物語の世界に引き込まれるような感覚に。絵の中にスポットライトを当てて詳しく説明してくれる場面もあり、本当に感動しました。ジブリ展に来たつもりでしたが、これは観て本当に良かったです。
ジブリ展で夢の世界へ
そして、ジブリパークとジブリ展に入場。入り口では大きなお腹のトトロが出迎えてくれますが、触るのは禁止。写真撮影ができるスポットがいくつかあり、カオナシやメリーゴーランドでは記念撮影が可能です。さすがにこの辺りは、少し並んでいました。
カオナシは、千と千尋の神隠しの電車の座席に座っていて、その隣に私達は座って、スタッフさんが写真を撮ってくれました。母は車椅子のまま、一緒に記念撮影に。
猫バスの模型も展示されていて、ふかふかの座席に座ることができて大興奮!肉球までしっかり作り込まれていて、細部のこだわりに感心しました。
「千と千尋の神隠し」に登場する湯婆婆がデスクに座っているオブジェも展示されていました。湯婆婆は個性的で、ちょっと怖そうなキャラクターですが、ジブリ作品ではおばあさんのキャラクターが魔法使いのように描かれることが多いのかもしれません。ただ、私はすべての作品を観たわけではないので、間違っていたらごめんなさい。
「千と千尋」の舞台のモデルは、台湾の九份という場所だそうです。実は昨年九份を訪れたとき、「ここが舞台なんだ」と感じる景色に出会いました。
アニメの中の小道具も、実際に模型を作って絵にしていたり、子供の手形も、本当に子供達に手形を取って、それをアニメに取り込んでいたり。
トトロのサツキとメイの家の模型は、半分洋館の様で、半分日本家屋で、お父さんの書斎は日本史に関する本が山積み。学者さんという設定だったのかしら。
「ハウルの動く城」は、私は最近になってDVDで観たのですが、ハウルの声がとてもダンディーで素敵だと思いました。そして、エンドロールを見て初めて声優が木村拓哉さんだと知り、「キムタクって声もかっこいいんだ」と改めて感心したのを、この展示を見ながら思い出しました。
また、この作品に登場する建物のモデルのひとつが、フランスのアルザス地方にあるコルマールの建物だと聞きました。実は2年前にコルマールを訪れた時、その話を教えてもらい、建物を目にした時に「これだ!」と感じたのを覚えています。
この展覧会を見ながら、ジブリ作品そのものだけでなく、それを見た頃の思い出がよみがえってくるかもしれませんね。
ジブリ展に行こうと誘った時は、母はそれほど乗り気でななかったのですが、一緒に観ているうちに、とても楽しい気持ちになった様でした。
美術館のカフェでひと息
展示を一通り見終わった後、美術館のカフェに寄ってみると、ジブリ展にちなんだ特別メニューがありました。
トトロのお腹をイメージした白いチーズケーキは、とても人気があって残念ながら売り切れでした。「千と千尋の神隠し」に登場するまっくろくろすけをイメージした黒い大きめのタピオカがトッピングされた、ホイップクリーム入りのコーヒーも提供されていました。どれもジブリらしい遊び心が感じられるメニューでした。
少しお腹が空いていたので、定番メニューからケーキを選びました。私はチョコレートケーキ、母はアップルパイを注文し、どちらもコーヒーと一緒にいただきました。
チョコレートケーキは濃厚なしっかりとした味わいで、満足感たっぷり。母のアップルパイも少し分けてもらったのですが、りんごの甘さとパイ生地のサクサク感が絶妙で、とても美味しかったです。
美しい景色とお土産も
県立美術館の周辺はとても広々としていて、大きな木々が並ぶ並木道や芝生が広がっています。紅葉の季節はそろそろ終わりかけでしたが、イチョウの葉が鮮やかな黄色に色付き、木全体が黄色に染まった美しい風景が広がっていました。
「ジブリパークとジブリ展」は2025年2月9日まで開催されています。特に平日が狙い目で、混雑を避けてゆっくり楽しめます。また、シャガールの説明音声が14時や午前中にも行われているので、それに合わせて訪れるのもおすすめです。
ショップには記念のパンフレットや楽しいグッズがたくさん並んでおり、来場者には青森限定の猫バス絵葉書もプレゼントされます。
展示は車椅子の方にも配慮されていて、見やすい高さに工夫されているほか、車椅子専用のタクシー乗り場も設けられています。
ジブリファンはもちろん、ファンでない方でも十分に楽しめる内容になっていますので、ぜひ足を運んでみてください。
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