今も東京に残る「ふてほど」(笑)の世界

目黒に出かける用事があって、時間が少しあったので権之助坂にある老舗の喫茶店に入ってみました。

以前目黒に住んでいた頃に気に入っていて、時々利用していたお店です。

昭和な世界がそのまま残っている、まさに今年の流行語大賞の「ふてほど」(笑)の世界です。

ちなみに「ふてほど」とは、今年ヒットした令和から見た昭和な世界の違和感を描いたTBSドラマ「不適切にもほどがある!」のタイトルの略語で、新語・流行語大賞を受賞しています。

この喫茶店では新聞や雑誌が自由に読めて、フードメニューはピザトーストや明太子スパゲティなど。

BGMには小林克也のベストヒットUSAのプロモーションビデオが目に浮かぶような1980年代の洋楽がかかっています。

インテリアも決してオシャレではありませんが、それが逆に私のような世代には何とも落ち着きます。

 

思わず、以前いつも食べていたツナトースト(写真)を注文してしまいました。これも昔と変わらない昭和の味わいです。

居心地の良い昭和ノスタルジーなお店ですが、唯一受け入れられないのがタバコです。このお店は喫煙可能で、ほとんどのお客さんは席につくなりタバコをふかしています。

空調が良いのでそれほど気にはなりませんが、なるべく人のいない出口に近い席に座ってツナトーストを味わいました。

最近は喫煙人口が随分減っていると思いますが、吸える場所が少なくなり、このような数少ないお店に愛煙家が集まってくるようです。

この店の近くにはオシャレなスタバもあり、タバコの煙とは無縁のクリーンな空気でコーヒーが楽しめます。タバコの匂いは気になるのですが、でもついこちらを選んでしまいます。

やはり昭和な文化に未だに何とも言えない魅力を感じてしまうのです。

30分ほど滞在して、ツナトーストとホットコーヒーで会計は1450円、ここだけはデフレが続いた昭和バブル後とは違うインフレの気配を感じました。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年12月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。