黒坂岳央です。
「中年太りは老化現象の一つ」といわれる。筆者はコロナ禍で一時期、太ってしまったが現在はずっとBMIの適正体重を維持し続けている。1kgほど上振れることはあっても、食事量を調整して数日で戻すようにしている。
周囲では同年代で太っている人が増えており、これから年末年始で太りやすいタイミングが迫っている。どうやって適正体重をコントロールすればよいか?について自分が取り組んでいる対策などを取り上げたい。
1. 高カロリー食を控える
「腹八分目」などと言われるが、厳密に言うと食事は量ではなく質こそが重要だ。そして太りたくないなら、中年はとにかく「高カロリー食を回避」することが肝要となる。逆にいえば、低カロリー食なら多少多めに食べても大して太ることはない。
その根拠は以下の通りだ。名古屋大学大学院医学系研究科の論文によると、加齢により脂肪が蓄積しても代謝を促し、食事量を調整するアンテナが縮むため脂肪が溜まることで肥満につながる可能性を示した。一方でラットを使った実験では、カロリーを控えめにすることで縮んだアンテナが戻ることが観察されている。
筆者は子供たちの健康を意識して野菜多め、味薄めの料理を心がけているが、食べ始めは野菜をたくさん食べるようにする。そして高カロリー食はなるべく控えて、食べるにしても週に1回など回数を制限する。
これで高カロリー食の食べ過ぎを防止し、同時に血糖値の緩やかな上昇となるメリットもある。空腹時にいきなり油ギトギトラーメンや牛丼をガツガツ食べるべきではないのだ。
2. 毎日ウォーキング
「毎日8000歩ウォーキング」はあらゆる研究者やデータが勧める運動である。筆者はトレッドミルとエアロバイクを買って、部屋で毎日運動をしている。部屋ですれば雨の日も雪の日も関係なく、継続しやすい。
そして忙しいサラリーマンは通勤で歩数を稼げばいい。自宅から駅まで往復30分前後歩くとざっくり3500歩稼げるので、残り4500歩を別で歩けばノルマ達成である。個人的なおすすめは通勤定期券を一駅遠く買うのだ。こうすれば、強制的に歩かざるを得ない。毎日会社と家の往復をするだけで自然にノルマに届く。
3. 栄養バランスを意識
過食の原因の一つが「栄養バランスが取れていない」ということに由来することは周知の事実だろう。
過食に悩む人の多くが、パンやスパゲティなど高カロリーな炭水化物を食事をとりがちで、たんぱく質や脂質、ビタミン不足に陥っている。体は栄養不足を補うために食事を促すので、こうした食事を続けている限り一向に満足感が得られずつい過食になってしまうというわけだ。
一方でしっかりバランスの取れた食事をしていれば、十分栄養が充足するので食べ過ぎる前に満足して箸を置くことができる。我慢は続かないので、質を高めることで自然に過食を控えればいい。
4. ストレス過多
そして高カロリーの過食になる最大の原因は「ストレス」である。
これは何度か過去記事で取り上げてきたが、筆者は毎日の長時間残業や上司など人間関係のストレスで、ぶくぶくと太ってしまったことがあった。過去最高体重は70kgに達したので、完全に肥満体である。
今考えると完全にストレス解消のための過食である。食事だけが唯一の楽しみで、これを我慢することなど到底出来なかった。心のバランスを過食で取っていたのだ。
その後、転職をした。残業が前職ほど多くなく、人間関係も落ち着いていて仕事に前向きになったことで、意識することなく自然に過食を止めていた。
日常生活を送る上でストレスを完全になくすことは不可能であり、何もストレスがない生活もそれ自体がハリがなくなって強いストレスを生み出すので適度なストレスは必要となる。仕事でストレスがあまりにも強い人は転職をしてもいいかもしれない。
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中年になると多くの人が若い頃に比べて太ってしまうので「仕方がない事」と考えてしまうかもしれない。確かに老化現象の一種であるため太りやすくはなるものの、それでも生活改善をすることで確実に太り過ぎを回避できるのだ。
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