フリーランスの記者は害悪で記者クラブが正しいのか?

フジテレビの記者会見が荒れた上に長時間化して午前2時半まで行われていたようです。その中で一部のフリーランスの記者の長時間のお気持ち表明や、自説を認めろと迫るような質問があり、問題となっていました。

フジテレビ会見動画より

会見からフリーランスを排除しろという声がSNSで多く見られました。

ですが、それらの意見は非常に短絡的かつリテラシーに欠けています。じゃあ、貴方がたは中国や北朝鮮に住めばいいのでは? フリーランスが発言するような会見はありませんよ。

フジ“やり直し”会見が大紛糾!フリー男性記者が30分超…声を荒らげる場面も 開始から5時間半“混乱”

フジ“やり直し”会見が大紛糾!フリー男性記者が30分超…声を荒らげる場面も 開始から5時間半“混乱” - スポニチ Sponichi Annex 芸能
 元タレント中居正広氏(52)の女性トラブルを巡る一連の対応が批判され、経営の根幹が揺らぐフジテレビは27日、東京・台場の同局で2度目となる記者会見を行った。質疑応答で、フリーランスの男性記者が声を荒げて「分かってるの!?」「広報は黙ってて!」などと繰り返す場面があり、議論が止まる場面があった。

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フジ港社長会見、フリー記者にもツッコミ殺到「質問簡潔に」「時間無駄」「制限正しい?」Xの声

フジ港社長会見、フリー記者にもツッコミ殺到「質問簡潔に」「時間無駄」「制限正しい?」Xの声 - 芸能 : 日刊スポーツ
フジテレビは27日、都内の同局で、中居正広氏(52)の女性トラブルに社員が関与したなどと報じられた件について2度目の会見を行った。この日の“やり直し会見”は、… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)

今回、参加が認められたフリーの記者が相次いで質問。最初の質問で記者側から罵声が飛んだ。また、聞き取りミスや「そういう」などの指示語連発の質問、自身の気持ちを表明、個人特定につながる質問を連発するなどの行為が散見された。

X(旧ツイッター)では「フジテレビの会見、フリーの記者さんたち、自分たちが場をグダグダにしてる自覚ありますか?質問は簡潔に頼みます」「フリーの記者の人の質問がただのお気持ち表明で回答が欲しいって質問内容じゃないのみると、記者会見するときに制限するのは正しいんだなって思う 時間がもったいない」「こういうフリーの記者みたいに無駄な質問を防ぐためにも今後は記者席もカメラ向けて質問者を常に公開した方が良いと思うわ」「フジテレビの記者会見、フリーの記者って会社とかの方針に縛られず自由に話すことができるためか知らないけど、個人の感情丸出しにし過ぎだし、言葉はまとまりもないし、とにかく質問が下手すぎ。コミュニケーションのレベルが低い」などと書き込まれていた。

フジの記者会見、フリーの記者による「説教調のお気持ち表明質問」が多すぎてうんざり問題「自分に酔ってる」「自分語りせず完結に質問してほしい」

フジの記者会見、フリーの記者による「説教調のお気持ち表明質問」が多すぎてうんざり問題「自分に酔ってる」「自分語りせず簡潔に質問してほしい」
会見は自己表現の場ではないからなぁ

望月衣塑子記者「中居さんに怒りはないのか?」 フジテレビ会見で紛糾

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ニュース| フジテレビは27日、中居正広氏の女性トラブルに同局員の関与を指摘する一連の問題を受けた記者会見を同局内で開いた。その中で東京新聞・望月衣塑子記者が「中居さんに怒りはないのか?Aさんに対してはどうなのか?」と厳しく追及した。 港浩一社長は「私も怒りという言葉でいいと思います。それは感じました。そういう中で進め...

確かに一部のフリーランスは質問が下手だし、延々とお気持ち表明をしたり、まるで活動家のような感じの人もいたでしょう。はっきり言って迷惑です。

ですが、記者クラブ会員の記者でもそういう人はいますよね。今回でも東京新聞の望月衣塑子記者はそのような質問をしていました。なのにフリーランスはけしからん、やはり記者クラブだけに限定しろみたいな意見がありました。イソコはいいのか? 共同通信の石井技暁はいいのか?(笑)

貴方がたは記者クラブが非会員のメディアやフリーランスを排除して、取材機会を囲いこんでブラックボックス化して、そのなかで癒着して「書かないこと」で恩を売り、独占的に当局から情報をもって癒着することで甘い汁を吸ってきた記者クラブという制度を肯定するのか。権力監視を否定して、報道は公権力の広報でいいのか。

このような記者クラブ制度は国民の知る権利を阻害し、また冤罪などの原因となっているわけですが、それを是とするのか。

記者クラブは町内会やPTAと同じ一民間任意団体にすぎません。その団体が自分たちこそは報道の代表であると僭称し、他の媒体やフリーランスを排除しているわけです。

なんの法的根拠もない団体が官庁の取材機会を独占して、他社を排除しているのですが、それは法治国家として大問題だし、憲法にも違反しているのではないでしょうか。

会見から排除されているのでフリーランス記者が会見の経験が積めないというのも、今回の会見の問題の原因の一つです。

また記者クラブの記者は一般的に専門知識がない。会社の事例で個々のクラブに配属されているだけです。例えば防衛省担当者は軍事の専門記者ではなくて、単に防衛省と云う役所の担当であるわけです。海外の軍隊の取材経験もありません。

そして配属にあたって官庁が個々の記者を確認することはない。会社員は偉くてフリーランスは卑しいというのでしょう。

専門知識がない記者が当局と馴れ合って権力の監視ってできるのでしょうか?

無論ぼくら専門記者と媒体の特性も読者層も違うので、専門記者と同じ知識を持てという気はありませんが、軍事の常識ぐらいは身につけるべきです。

率直に申し上げて問題の根源にあるのは記者クラブです。

他国では一定の水準を超えた記者には公的なプレスパスが与えられるシステムがあります。それもっていれば大抵の会見には参加できます。我が国にはそれがありません。本来すべての記者はそうやってクリアランスを与えればいい。

例えば延々とお気持ち表明をする、司会を無視して質問するような記者はフリーランスだろうと記者クラブ会員だろうと排除すればいい。

ぼくの場合はドイツの専門誌の記者ということで、外務省のプレスパスを持っているので会見などに参加できるわけです。ところが不思議なことにこのパスにはこれはIDではありません、と書いてある。

本来こういうシステムを導入して記者クラブを解散あるいは、一定資格があれば誰でも記者クラブに参加できるようなシステムが必要です。

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【本日の市ケ谷の噂】
陸上自衛隊の個人携行救急品は揃ったが、その場での即死を先に延ばす程度。圧縮ガーゼ包帯が無いため1箇所の銃創の止血も満足にできない。後送するための部隊用、車載用救急品はない。航空自衛隊は個人用救急品を三角巾からトラウマバンテージに更新した後に再び三角巾に戻したりしている。基準を三角巾を収納するポケットにしているためだ。海上自衛隊に至っては個人用救急品は皆無であり救命艇に載せられている救急箱か、映画「亡国のイージス」に出てくる巾着袋に入れられた艦艇備え付けの救急品のみ。

このような明確な方針も無く、継続した受注の見通しも立たないため国内の包帯材料メーカーは減るばかりで、全ての会社が新たに自衛隊用包帯材料を作ることはできない。台湾かベトナムでなければ必要な包帯材料を揃えることはできない、との噂。

財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)

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防衛
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編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2025年1月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください