ル・ムーリスの「ル・ダリ」でお昼ご飯♪
珍しく人が少なく静かな空間。お隣の、いつだって長い列ができてる「アンジェリーナ」ですら、待ってる人ゼロで目を疑う。11月のパリだなぁ。
アラ・スタルクの天井画愛でながら、バロン・ド・ロチルドのブランドブランで乾杯。ちょうど今、ロスチャイルド家の歴史本読んでるので、ぴったり。
とろとろベシャメル入りグジェール、アランチーニ風の揚げご飯に軽くスパイス利かせた旨み深いマグロが、きりりとりりしいシャンパーニュによく合う。
身が引き締まってジューシーなキュロワゾー鶏は、ザ・クラシックなアルビュフェラソースで。フォアグラ&生クリームの芳醇なソースは、コクと深みがありつつあくまでも軽やか。ムッシュ・デュカス系らしい仕上がりだなぁ。
このソースの鶏料理、ヤニックもここいた頃に3つ星で出していた。芳醇で力強く痺れるおいしさだったけれど、とても追いソースはできなかった。今日は、どんどん追いソース。
「ル・ダリ」のシェフを務めるクレマンスの料理は、丁寧で上品なクラシックベースに、軽やかさを加えていて、とても感じいい。
デセールは、サン=トノレに心残しつつも、セドリック・グロレのシグニチャーお菓子”フルーツ”シリーズから、多分食べたことないマカダミアナッツ。セドリックはプラリネの王様、このマカダミアのプラリネも傑作。
ル・ムーリスならではの優雅で優美なサーヴィスや雰囲気に包まれて、ロンドン、ヴェネツィア、アート、ガストロノミー、バー&カクテル話が楽しい、午後のひととき。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々6」2024年11月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々6」をご覧ください。