誰でも自然に努力を継続する3つのコツ

黒坂岳央です。

努力することも難しいが、継続することはもっと難しい。ジム通い、英語学習、習い事など、1年間続けられる人は世の中にわずか数%しかいないという事実を継続系スマホアプリの膨大なデータが示している。その中には高学歴エリートも含まれており、誰にとっても「継続」は大変難しいとされる。

手前味噌のようでおこがましい限りだが、筆者は継続が得意な方だと思う。しかし元々そうだったわけではなく、継続ができなかったことで知識と技術を追求し続けてなんとか得意な側に行けた、ということに過ぎない。逆に言えば、知識と技術さえあれば誰でも継続ができるといえる。

本稿では自然に努力を継続するためのコツを3つシェアしたい。

charnsitr/iStock

1. 必要性を自分で作る

1つ目は必要性を作ることである。「年齢的にそろそろ体力づくり」とか「長年の夢だった英語ができるように」と挑戦を始める人は非常に多いが、ほぼ三日坊主で終わる。

その理由はシンプルで、やる気で始めてしまうからだ。人間の感情は3日も持たない。故に継続をする上でやる気というパラメータを除外するべきだ。

そうではなく、「必要性」をまず作り、そのために努力の継続をする。これで続く。たとえば英語の勉強をしたいがなかなか一歩を踏み出せない人なら、半年先に海外旅行行きの航空券やホテルを予約してしまう。出費という痛みを伴うので無勉強でいくと100%後悔する。だから必死になる。サボって感じる罪悪感より頑張る方が遥かにマシという構図を作ってしまうのだ。

筋トレについていえば、3ヶ月後に旧友と会う約束をしてそれまでにみっともない脂肪を取らなければいけない理由を作ってしまえばいい。

究極的には仕事にしてしまう。英語や簿記の勉強をしているなら、早い段階で簡単な英会話や会計の仕事についてしまうのだ。そうすれば毎日仕事で必要になるので嫌でも頑張らざるを得ない。

2. 環境を買う

2つ目は環境を買う。

勉強に集中したいなら、有料自習室を契約する。有料自習室は正直、カフェなどと比べて割高で場所も駅から少し離れていることも少なくない。だが、一度月額契約してしまえば、お金を払ってしまっているので行くしかなくなる。また、有料自習室を予約するような猛者は真剣さレベルが違うので、彼らのオーラに良い影響を受けることができる。

筆者の場合、社会人になってから引っ越しに際して有料自習室をやめ、近所の大学図書館を契約して週末起業の仕事をしていた。正直、あまり真剣に勉強する学生がおらず、おしゃべりをしたりPCを開いてもSNSや動画ばかり見ている学生も多かった。しかし、自分の場合だからこそ「自分はサボらず頑張るぞ」と逆に真剣に頑張ろうと前向きになれた。

このように自宅で頑張れない人は、外出先で頑張ればいい。特に仕事帰りに家に帰らず、そのまま自習室やカフェで勉強をしてから帰宅するようにルーチンを作れば続けやすい。

3. 娯楽を捨てる

3つ目は他の娯楽を捨ててしまう。

頑張りたいけどすぐ投げ出す理由は簡単で、やってみたけどつまらないから他の趣味や友達付き合いという楽しいものに逃げているだけなのだ。それならやることは簡単、努力の達成までそうしたご褒美を捨ててしまうのだ。かなりストイックな方法だが、この効果の高さは計り知れない。

筆者は大学に行こうと決めてから、ゲーム、漫画、携帯電話、インターネット契約、友達付き合いなど自分にとってすべての娯楽を捨てた。勉強以外にやることがなにもないので全集中できたのだ。サボっても暇になるなら勉強を進めることで、自己成長から楽しさを引き出すしかなくなる。暇の苦痛は尋常ではないので、頑張る方が遥かにマシなので頑張れる。

「自分は生まれつき努力できない人間だ」と思い込む必要はない。誰しも学校や仕事、という難しい努力を何年、何十年も継続してきたはずだ。つまり、ほとんどの人は自主的な努力継続は難しくても、強制されれば努力できる資質を持っているのだ。

 

■最新刊絶賛発売中!

[黒坂 岳央]のスキマ時間・1万円で始められる リスクをとらない起業術 (大和出版)

アバター画像
ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。