人付き合いの基準は「好きか嫌いか」が一番大切

ユーチューバーとして活躍する石田和靖さんと対談しました。

 

石田さんとは私がまだマネックス証券で仕事をしていた頃から20年近くの長いお付き合いになります。

久しぶりにお会いしましたが、楽しく時間を忘れて思わず話し込んでしまい、次の予定に遅れてしまいました。

石田さんと私の価値観は必ずしも一致していません。例えば、石田さんは反ワクチンだったり、財務省前のデモにも賛成のようですが、私は否定的です。

このようにイデオロギーに関して必ずしも一致しない立場であっても、お互いをリスペクトし長い友人関係を維持できるのは、一緒にいて楽しいからです。

共通するのは、ネガティブな考え方や物事を他人のせいにするような他責の思考が苦手なことです。

誰かに頼ってそれにしがみついて生きていくのではなく、失敗しても自分を信じて好きなことを続け、自分の力で道を切り開いていこうとする。
そしてそれがいつか結果に結びつく。そんなインディペンデントな生き方が好きなのです。

私は、政治的な主義主張のようなイデオロギーにこだわらないだけではなく、お付き合いする人の過去の経歴にもこだわりません。

私の周りには様々な経歴を持った人がいて、中にはかつては塀の中にいた人までいます。

もちろん仕事上でお付き合いする前には過去の実績は重要ですからしっかり調べます。しかし、過去の延長線上だけでその人を判断しません。

本人が誠実に一生懸命やったにも関わらず、悪い結果になってしまった人もいます。それは本人の責任だけにはできない部分もあると思います。

私は完璧に人生を生きてきた非の打ち所のない成功者よりも、失敗を繰り返しそこから何度も這い上ってきた泥臭い人に人間的な魅力を感じます。

なぜなら失敗しなかった人とは、安全なレールの上だけを歩いてきたリスクを取らないつまらない人に思えてしまうからです。

SNSを見ていると成功人生を歩んできた有名人と付き合い、一緒に写真を撮って仲良しアピールしている承認欲求の強い人もいます。本当は大して好きでもない人とそんな風に無理して付き合うのは時間がもったいない。

周りがどう思うかではなく、自分が付き合いたいと思う人と付き合う方がストレスフリーです。

人生はあっという間に終わってしまいます。死ぬときに後悔しないために、一緒にいて楽しい人たちとの時間を大切にしたいと思います。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。