年齢を重ねると共に重要になるのは「寛容」

時間の経つのは本当に早いものです。還暦のお祝いを盛大にやってもらってから、もう1年が過ぎてしまいました。

60代が既に1割終わってしまった訳で、年齢を重ねるとともに少し焦りを感じるのも事実です。

周囲にいる同世代を見ていて思うこと。それは、時間の経過とともに、気がつかないうちに自分自身に様々な肉体的、精神的変化が起こっているのではないかということです。

年齢とともに少しずつ柔軟性がなくなり、思い込みが強くなり、頑固になっていきます。

また、人の言うことを受け入れないようになり、自分とは異なる他人の行動にキレたりすることも増えそうです。

異なる価値観に対してアレルギー反応を示し、感情的に反発するのではなく、冷静に自分の価値観を押し付けないようにすることを忘れてはいけません。

そのために必要なのが「寛容」です。

常に好奇心を持ち、多様な価値観に触れることで、自分自身の相対的な立ち位置を確認すること。そして、心の安定を維持することで、気持ちの余裕を持つことが大切だと思っています。

30代、40代の頃にやっていたような、自分の限界に挑戦し、余裕がない状態にギリギリまで追い込むような事はもうしないことです。

それよりも自分の限界を考え、無理をしないことで、周囲との調和に力を注ぐことが心の豊かさにつながります。

歳を重ねることを悲観する人もいますが、悪いことばかりではありません。

失うものもありますが、手に入れられるものもあるからです。

数年前には考えられなかったような、新しい経験によって充実した日常を過ごせるようになったのは、そんな一例です。

また、次の1年を心安らかに楽しく過ごせればと思います。

本ブログをお読み頂いている皆様にも、次の1年のお付き合いをよろしくお願いします。

kazuma seki/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年3月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。