東京都心の中古マンション、25カ月連続上昇で1.5億円台に:都心でも二極化が進む

東京都心の中古マンション価格が上昇を続けています。東京カンテイが発表した調査によると、2月の東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)における中古マンションの平均希望売り出し価格は、70㎡あたり1億5107万円となり、2004年の調査開始以来初めて1億5000万円台に達しました。価格の上昇は25カ月連続となっています。

調査は、専有面積30㎡以上のファミリー向け物件を対象としており、法人や国内外の富裕層による投資が価格を押し上げているとみられます。特に高額物件が多い千代田区と港区では、平均価格が2カ月連続で2億円を超えています。

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新築物件だけでなく、築10年程度の中古マンションでも、新築時の3倍の価格で取引される事例が見られます。

一方で、実需層が主な買い手となる城北・城東エリア(練馬区や江戸川区など11区)では、価格が前月比0.6%下落し6094万円となりました。これは2024年4月以来、10カ月ぶりの下落です。東京都心では価格の高騰が続く一方で、その中でも「勝ち組」とされるエリアにおいてさらに二極化が進行しているようです。

中古マンション価格は、東京都心20区と大阪中心6区で上昇傾向にありますが、地方ではすでに下落に転じており、今後金利が急上昇した場合、地方や郊外のマンション市場は厳しさを増すと見られています。

また、家計の平均負債額や貯蓄に対する負債比率は過去最高となっており、特に30代など若い世代の負債が大きくなっています。マイホーム購入は不動産を担保にした信用取引とも言え、地価が上がれば利益にレバレッジがかかる一方、下落すれば大きなリスクとなります。

首都圏全体の平均価格は5218万円で、神奈川県は3795万円、埼玉県は2933万円、千葉県は2734万円でした。

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