女優のような美人には出会えない?婚活でやりがちなNG行為とは

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お見合いで失敗しないためのコツについて、結婚相談所に過去に在籍した経験がある筆者が解説します。

身近になった結婚相談所

婚活ブームが高まったことで結婚相談所はより身近なものになったように思います。さて、皆さんはどのような場所でお見合いをするかご存じでしょうか。基本的に、お見合いは高級ホテルのカフェでするものだと考えてください。

都内であれば、帝国ホテル(千代田区)、セルリアンタワー東急ホテル(渋谷区)、京王プラザホテル(新宿区)などは、まさにお見合いの中心地と言えます。こうしたホテルのラウンジやカフェでは、お見合いのためにスーツ姿の男女が多く着席しています。

待ち合わせは、カフェの席のほか、生花店やエレベーター前など、ホテル内の目印になるような場所で行うのが一般的です。

結婚相談所では、お見合いの直前キャンセル(ドタキャン)を禁止しています。そのため、お見合いの際に待ち合わせ場所に行かなかった場合、ドタキャンと見なされ、結婚相談所に対して違約金を支払わなければなりません。

しかし、結婚相談所などでは「お見合い写真は3割増し」が推奨されており、プロフィル写真を実物よりもきれいに見せる人が多く、待ち合わせをしても相手がどこにいるのか分からないことがあります。

例えば、男性が結婚相談所の公式サイトで、ある女性俳優によく似た女性のプロフィル画像を見つけ、その人にお見合いを申し込んだケースがあります。

当日、男性は期待して、待ち合わせ場所に行きましたが、目的の相手が見当たらず、近くに並んでいる人に、一人ずつ声をかけて探したそうです。そのため、カフェの席で待ち合わせた方がスムーズと言えます。

なぜ、相談所がプロフィール写真をよく見せるよう、アドバイスをしているのでしょうか。それは、すてきなプロフィル写真を掲載すればマッチングの件数が増えるため、お見合いのチャンスが増えるのはもちろん、結婚相談所にとっても大きなメリットがあるからです。

結婚相談所の会員はマッチングの件数に応じて、相談所側に料金(5000円~3万円)を支払うのが一般的です。マッチング件数が少ないと顧客との間でトラブルになる可能性があるほか、収益にも関わってくるため、相談所は会員に対して、プロフィール写真の修正を推奨しているのです。

注意すべきはトラブル

結婚相談所のサービスは、トラブルが多いといわれています。そのため、国民生活センターが特定商取引法の対象にしており、書面交付義務や不適切な勧誘行為の禁止、クーリングオフ、中途解約時における損害賠償額の制限などの規制が適用されています。

「成婚率90%」「当社の会員は上場会社の管理職が8割」などの広告を掲げている業者がありますが、実は成婚率90%と表示することに意味はありません。適切なサービスを提供することで成婚率が順調に上がるものではないからです。

特に多いのが契約内容に関するトラブルでしょう。具体的には、「入会前の説明と入会後のサービス内容が異なる」「途中で解約した際の返金額が認識と異なる」「成婚料が生じるタイミングが認識と異なる」などです。

強引に成婚させようとするカウンセラーも存在しますから注意が必要です。結婚相談所に入会しようと考えている人は、契約内容をしっかり確認するようにしましょう。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

 

 

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