出口里佐です。

逗子マリーナ iStock/Moarave
春のやさしい陽ざしに誘われて、逗子マリーナにある「リストランテAO」を訪れました。お店を見つけて予約までしてくれたのは、食通の友人。彼女と一緒に、初めての訪問です。

リストランテAOの建物は右奥。ギリシャの島のようですね。

リストランテAOの入り口
最寄りはJR逗子駅または鎌倉駅。そこから車で15分ほど。バス停「リビエラ逗子マリーナ前」で降りて、南国を思わせるヤシの木が並ぶ通りを歩くこと約6分。リゾートマンションの向こうに、ヨットが並ぶハーバーが広がり、そのすぐそばにリストランテAOはありました。

リストランテAOの店内、ヨットハーバー、海が目の前
レストランの大きな窓からは、目の前に広がる海と、優雅に浮かぶヨット。友人は「海が見えるレストランで探してみたの」と話してくれたのですが、この景色を見て、心からうなずきました。
スタッフの方によれば、空気が澄んで晴れた冬の日には、江の島の左手に富士山が見えることもあるそうです。今日は桜の季節。店内にも桜を描いた絵が飾られ、お料理にも春の香りがちりばめられていました。

ノヴィータ スイ フィオーリ。フレッシュの苺のキューブ、ブルーベリー、酸味の強い真っ赤なクランベリー、桜とローズのシロップと炭酸ソーダ水。
乾杯には、ふたりともノンアルコールのカクテル、ノヴィータ スイ フィオーリ(イタリア語で、「花の便り」)を。いちごのキューブやクランベリー、ブルーベリーが浮かび、そこに桜とローズのシロップを炭酸水で割った華やかなドリンク(1,200円)。爽やかな泡越しに海を眺めていたら、ふとユーミンの「海を見ていた午後」の一節がよぎりました。この日は、ソーダ水の向こうにヨットが見えていました。
私たちが選んだのは、葉山牛を主役にしたランチコース「HAYAMA」(8,900円/税込・サービス料別)。五感で春を楽しむようなお料理が、ひと皿ずつ丁寧に運ばれてきました。

アミューズ、桜色のモナカにミモザをイメージした燻製ホタテ、菜の花、クスクス、キャビアなど。
アミューズ
最初のお皿は、レストランからのご挨拶。桜色のモナカに、燻製したホタテと菜の花、サフラン風味のクスクス、キャビアが繊細に詰められ、ミモザをイメージしているそう。ふわりと香る燻香が印象的でした。

桜の香りを移した真鯛のセヴィーチェ、水牛モッツァレラ、クレソン。これはシェアした半分の量。

ホワイトアスパラガスのパンナコッタ、ホタルイカ、蕾菜、隠れていたオマール海老のビスクジュレが素晴らしい。
前菜
友人は、桜の香りをまとわせた真鯛のセヴィーチェ、水牛モッツァレラとクレソンを添えて。私は、ホワイトアスパラガスのパンナコッタに、蕾菜やホタルイカ、フルーツトマト、アーモンドを合わせた前菜を。中にはオマール海老のビスクジュレが隠れていて、ひと口ごとに驚きがありました。ふたりで分け合いながら、春の香りを楽しみました。

新鮮なウニのクリームスパゲッティーニ(+550円)
パスタ
パスタは追加料金(+550円)で、ウニのクリームスパゲッティーニに。量もちょうどよく、まろやかなウニの風味が優しく広がって、贅沢なひと皿に。

葉山牛サーロインの炭火焼、蕗のとうのベニエなどの付け合わせ
メイン
メインには、炭火で焼いた葉山牛のサーロインを。とろけるように柔らかいお肉に、蕗のとうのベニエが添えられ、春ならではのほろ苦さがアクセントになっていました。

モンブランは桜、ビーツ、2種の苺(+1,650円)
デザート
デザートは、桜とビーツ、2種のいちごを使ったモンブラン(+1,650円)。横長のボックスに美しく盛りつけられ、桜の香りがふんわり。しっかりと春を楽しませてくれる甘美な締めくくりでした。

桜のモンブラン、全景。モンブランのなかには、アイスクリーム。
食後の飲み物は、私はホットティー、友人はアイスコーヒーを選びました。窓の外には、波と戯れる人やヨットの姿が見えて、静かな平日の午後にぴったりの風景。

逗子マリーナのヨットハーバー
joel-t/iStock
同じ敷地にはホテルも併設されているので、次は長旅が苦手な夫を連れて、ゆっくりと宿泊も楽しんでみたいな…と思いながら、お店を後にしました。
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