関税交渉、大丈夫なんですかね?

石破総理も自身の能力や思慮の足り無さの中でそれなりにがんばってはいるのでしょうが、やはり長い事マスゴミに乗っかって後ろから撃つ事を繰り返していたためか、どうにもイマイチと言いますか、当事者意識がまだまだ薄い気がします。

【首相「誰と話せばトランプ氏に伝わる?」 与野党党首に吐露した苦悩】

トランプ米大統領による高関税政策をめぐり、石破茂首相は4日、与野党の6党首と国会内で会談し、トランプ氏との電話協議を調整していることを明らかにした。近く関係閣僚会議を設置する意向も示した。

首相はこの日午後、与野党党首に呼びかけ、日本に対する相互関税や自動車への追加関税への対応を協議した。与野党党首が一堂に会して会談するのは異例だ。

首相は冒頭、「言うなれば国難。政府与党のみならず、野党の皆様方も含めて、超党派で検討、対応する必要がある」と語り、各党首に協力を求めた。
~以下省略~

(2025/4/4 朝日新聞)

総裁選での寝返り工作などを展開したのが岸田派と二階の引退にともなって菅義偉をとりあえず担いだ二階派でした。

昨年の衆院選では菅義偉氏は病気の後遺症もあってかかなり弱々しく見えており、二階派が再び菅義偉を縁に動くことは難しそうです。

総裁選で追加処分をしないと騙してまで投票させていた事は決定的な裏切りですし、それまで党内野党として無責任に当事者達を後ろから撃ってきたという事情もあって石破が頼れるのは岸田派と旧石破派の一部だけ。

仮に今総裁選になれば石破は確実に一回戦敗退です。

石破首相と赤沢経済再生担当大臣 首相官邸HPより

岸田派の方はというと岸田政権の時から米国民主党に寄りすぎており、またオールドメディアを鵜呑みにする情弱派閥という事情からか、米国大統領選ではバイデンの勝ちしか考えていなかった節があります。

このため米国共和党との人脈がないこともあって、トランプ大統領との会談がなかなか設定できませんでした。

そんな中で安倍昭恵氏がわざわざ石破とトランプが会談する機会を作ってくれました。

一方で派閥抗争となると一手先の事も考えず徹底的にやり過ぎる岸田文雄はせっかく安倍昭恵氏が作ってくれた石破とトランプの会談を年末にわざわざ官邸を直接訪れてキャンセルさせました。

石破が反安倍で活動してきたことを知っているトランプ側としてはこのキャンセルはさらに石破政権に対しての不信感を大きくしただけの極めて失礼な対応になったでしょう。

わざわざスケジュールの都合を付けてもらったのにキャンセルさせる行為自体が相手が誰であっても失礼な話であるわけですが、岸田文雄にはそんなことよりも岸田派のメンツの方が重要だったようですけど。

石破総理はトランプ大統領が昨年から予告していた関税の話が実施されるに至って相当に慌てたのでしょう。

だからと言ってそんな内情を明かして愚痴ってしまうあたり、石破茂は自分が総理でありながら、
まだまだ党内野党気分が抜けていないのでしょう。マスゴミに持て囃される外野で評論家然とした立ち位置から物を見ているような状態に見えます。

そして米国側との関税交渉について石破茂は石破派の最側近である赤沢亮正を担当に指名しました。

赤沢大臣はこれまで大きな交渉での実績は全くありません。石破茂としては石破派最側近のお友達として一番信用しているのでしょうけど。

赤澤亮正大臣

赤沢亮正大臣はあくまで経済財政政策担当大臣というポストであって経産大臣や財務大臣のような具体的な所管省庁を持っているわけではありません。

要するに実質的な権限を持っていない大臣なのです。どんな話が出て来ても「持って帰って検討します」しかできないでしょう。

特に減税関連の話についてはこれまでもあからさまに妨害をしてきた宮沢洋一と岸田派という壁があります。

石破総理が宮沢洋一を黙らせる事ができないことがはっきりしているのですから、それより下っ端の赤沢亮正は尚更「できません」「持って帰ってなんとか検討します」しか言えないであろうことは誰の目にも明らかでしょう。

こうした背景を考えれば赤沢亮正という人選は米国側からは本気度を疑われる事になりかねません。

むしろ今の政権では米国側とガチで渡り合える人材が見当たりません。持っている権限で言えば加藤勝信財務大臣あたりくらいでしょう。

タフネゴシエーターとして実績のある茂木敏充元大臣に権限を与えて米側との交渉担当者にした方がよほどマシな結果になりそうな気がします。

ですがお友達人事しかしない石破茂にこの判断は無理でしょうし、目先の権力しか考えない宮沢洋一と岸田派を押し切って権限を与える事を石破茂総理ができるとも思えません。

総裁選となったら今度は確実に反岸田派に回りそうな茂木氏に手柄を挙げさせるのは岸田文雄も許さないでしょう。

総理になりたい、総理で居続けたい。それだけを目的に今の立場を選んだのは石破茂ですけど。

周りが盛り立てられるような人材で固められていれば無能でも無能なりに回りはしたのでしょうけど。

岸田文雄と岸田派が想像以上にアホすぎてさらに足を引っ張る状態。

元々あまり人の助言を聞こうとしない石破茂というのも相まって、自爆をくり返すのはさすがに見ていて情けなくなってきます。

麻生氏の助言も無視して80年談話を出して自分が歴史に名を残しつつ、安倍晋三の実績を上書きで塗りつぶす事をやめようとしないあたり、石破茂総理の底の浅さにも呆れるしかないところではあります。

一方、メンツだけが重要な中国共産党は……。

【トランプ米大統領、中国への相互関税率を84%に引き上げ】

米国税関・国境警備局(CBP)は4月8日、中国に対する相互関税率を34%から84%へ引き上げるガイダンスを発表した。ドナルド・トランプ大統領が同日、大統領令で関税率の引き上げを指示した。中国原産の多くの品目で、米国輸入時の関税率は130%程度になるとみられる。
~以下省略~

(2025/4/9 JETRO)

対抗関税をすぐさま発表し、米国からさらに関税引き上げの反撃を食らう殴り合いというかチキンレースを実施中。

中国は国内での牛や豚の飼料っておもいっきり輸入してるんですが、習近平政権と言えど、中国内から反発が出たら続けられないのにやっぱりメンツが最優先で動いてしまうあたりが流石です。

米中の関税チキンレース、どこまで行くかワクワクしながら眺めましょう。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2025年4月10日のエントリーより転載させていただきました。