トヨタ、商用車で世界連合 日野自・三菱ふそう統合へ ダイムラーと対中連携
日野自動車と三菱ふそうトラック・バスが、経営統合で最終合意することで調整に入った。両社の親会社であるトヨタ自動車と独ダイムラートラックが持ち株会社を設立し、2026年4月を目標に上場をめざす。中大型トラックの分野では世界最大規模になる。中国勢が低価格を武器に商用車でも世界で攻勢をかけている。4社が技術力を結集して対抗する。
現在、トヨタは日野自に50.1%を出資し、ダイムラーは三菱ふそうの株式を89.3%保有する。トヨタとダイムラートラックの持ち株会社に対する出資比率は同規模にするが、トヨタの持ち株会社への議決権比率は20%弱になる見通し。新会社はトヨタの持ち分法適用会社から外れる。
トヨタはいすゞ自動車にも出資しており、独占禁止法に基づき公取委から影響力の低減を求められたとみられる。トヨタと日野自の関係は薄まるが、トヨタとダイムラートラックを含めた4社で協業を進める想定で、トヨタは商用車事業の支援を継続する。
やっと日野と三菱ふそうの事業統合です。こんな小さな市場でトラックメーカーが多すぎます。これを機に、自衛隊のトラックはベンツすればいいじゃないですか?三菱扶桑トラック・バスの筆頭株主はダイムラー・トラックで、89.3パーセントです。
自衛隊のトラックも三菱自動車、三菱ふそう、三菱重工、いすず、日野など様々です。ですが、調達数は少ないし、どこのメーカーも輸出やる気がありません。

ダイムラートラックHPより
どこも自社製品を自慢しているのに不思議な話です。いすゞはトルコの子会社で軍用トラック作っていますが、タトラ社のものをベースにしています。軍用トラックは別に武器禁輸の制限も受けないし、自信があるなら輸出して稼げばいいのに、その気はないようです。
であれば自衛隊向けにちまちま作るのをやめてベンツのトラックに統一すればいい。そうすれば自衛隊向けに効率の悪い生産や開発する必要なくなるでしょう。数がまとまるならノックダウンで、日本で生産してもいい、円安は続くでしょうから輸出もできるはずです。
またウニモグなどの駆動系を使って装甲車を作ってもいい。そうすれば兵站が共有されます。あるいはそういう装甲車を輸入していい。トヨタも、いすゞも自衛隊から手を引いてもらえばいい。トヨタは日野といすゞの株主でもある。トヨタ自体儲からない自衛隊車両を嫌がっているわけですから、これを機に手を引いて、そのリソースを世界で戦う民間車両に投入すべきです。
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財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)
財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)
編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2025年4月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。








