初対面のプレゼンテーションを成功させる方法

仕事柄、様々な方から投資案件のご紹介をいただき、担当者の方と面談する機会があります。

初対面でお会いするときは、オフィスに伺うこともありますが、カフェで会ったりすることもあります。

案件に関するプレゼンテーションを1時間程度受けるパターンが多いですが、案件の内容以前の問題でプレゼンテーションに失敗してしまう人が多いのがとても残念に思います。

まずプレゼンテーションで1番大切なのは、説明をする相手に得な話であることを実感してもらうことです。

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そのためには、1番最初にこのプレゼンテーションを聞くことでどんなメリットがあるかを明快に示す。そのことで冒頭から興味を持ってもらうことができ、話に引き込むことが可能になります。

マクロ経済や世界の政治経済の情勢などの一般的な情報から説明を始める人がいますが、一般論を説明されてもあまり興味が湧きません。

そして次に大事な事は、メリットだけではなく、リスクやデメリットも正直に説明することです。

良いことばかりを話している人は逆に怪しまれて信用されません。

投資案件であればリターンがある話には必ずリスクがあります。それを誤魔化すのではなく、クリアにわかりやすく提示してもらえれば、逆に信頼感が高まるのです。特に相手が気になりそうなポイントを先回りして説明してもらえると「わかっている人だな」と思われて信頼感がグッと高まります。

そして、セールスの場合は強引に話をまとめようとすると逆にマイナスになります。

プレゼンテーションが終わってからすぐに何度もメールで営業をかけてきたりされると、販売状況が芳しくないのではないかと思われてしまいます。

営業とは、相手にどれだけメリットを感じてもらえるかが勝負です。そのためには曖昧で不正確な情報ではなく、具体的で客観性のある情報をロジカルに組み立てる。それによって強い納得感を持ってもらうことが可能になります。

そうなれば、無理にゴリ押ししなくても結果が出るようになるのです。

初対面のプレゼンテーションで強烈な印象を残すためには、メリット、デメリット、そしてリスクをしっかり相手に伝えることが必要です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年5月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。