昭和世代には理解不能な外国人が好きな「あのスニーカー」

Andrei Naumenka/iStock

普段はスニーカー、Tシャツ、ジーンズというラフな服装がほとんどで、ブランドなどにはあまりこだわりはありません。

 

スニーカーに関してはブランド品も一応持ってはいますが、普段履いているのはナイキ、アディダスといったスポーツメーカーのものです。

最近、東京の銀座や大阪の心斎橋で外国人観光客が大挙しているのをよく見るのが「オニツカタイガー」です(写真)。

アシックスの別ブランドですが、私のような昭和世代から見るとその人気には違和感があります。

オニツカタイガーといえば、数十年前の高校生や中学生の頃、学校の体育の授業で履いていた記憶があります。

アディダスやプーマが全盛で、欧州ブランドよりダサいというイメージしかありません。お店に入って商品を見てみましたが、先入観があるせいか買おうと思える商品はありませんでした。

外国人観光客には大人気のようで、店内には日本人はほとんどいませんでした。

オニツカタイガーは今やアシックスのファッションラインのブランドとして位置付けられているそうです。

オニツカタイガーに限らずブランドイメージは時代と共に変わります。

ブランドイメージの変化で思い出すのはアバクロ(Abercrombie & Fitch)です。カジュアルブランドとして一世を風靡しましたが、いつからかおじさんブランドとして敬遠されるようになつてしまいました。

最近はブランドイメージを刷新してリブランディングに乗り出しているようです。

あるいはモンクレールは以前は冬場のダウンで知られていましたが、今やTシャツが数万円するようなハイブランドに変貌しています。

そう考えると、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネルといった世界的ブランドがいつの時代も変わらぬイメージを保ち、ブランド価値を維持しているのは驚異的です。

オニツカタイガーの人気は一時的なものなのか、それともブランド価値の変貌に成功し高級スニーカーブランドになるのか。タイガーのロゴマークがゆるキャラに見えて仕方ないのは私の偏見でしょうか?


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年6月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。