敬老の日を前に、厚労省の発表によると100歳以上の方は55年連続増加で99,763人となったそうです。また現時点での最高齢は女性が114歳、男性が111歳。100歳以上の男女比率は12:88で女性が圧倒しています。
素人ながら私は細胞学で言う人間の基本的生存可能年数が120歳程度だという点は合っていると思っています。実際の生存年齢がそれより下回ることが意味するものは「生存年齢の減点法」なのだと思います。それゆえに巷で言う「健康にいいことしている?」といった自分のカラダと向き合うことでその減点数をなるべく減らすというのが現代社会のトレンドなのだと思います。

recep-bg/iStock
一方で私は人間が持つ免疫力の強化も重要だと思うのです。近年、異様なほど、健康に繊細な方が多いと思います。食べ物でも鮮度のみならず、オーガニックとかその調理方法による栄養分をどれだけ取り込みやすくするかなど様々な工夫がなされています。免役力強化の知識を持つこと、そして少しでも実践することは健康寿命を伸ばすことに繋がります。
一方、ちょっと咳や調子が悪いだけで医者に行き、クスリをもらうことを当たり前のように行い、子供にもそのように躾けている親御さんはかなり多いと思います。例えば東京都は18歳まで医療費が無料なので子供が何かにつけてすぐに病院に行く癖があります。カナダのようにそれが許されない国に住む者からすると自分で回復するチカラはないのかな、と疑問に思うことすらあります。
例えば風邪をひいたとき、私は風呂に入って温めて更に寝て大汗をかいて体温を下げるようにしています。お前は風邪薬を飲まないのか、と言われたら飲まないわけではないけれど、「風邪薬などというものは世の中に存在しない」のでさほど頼らないとお答えします。これは本当の話で真の意味での風邪のウイルスを退治する薬が出来たらノーベル賞ものとも言われています。ほとんどの薬は咳止め、鼻水、頭痛に効くといった部分的な対処療法の薬です。
食べ物はどうでしょうか?これは語弊があるのでちょっと気をつけて言わねばなりませんが、私は食べ物で腹を壊すことはほとんどありません。強い胃袋と言われるのですが、多分賞味期限というものにあまりこだわらないからでしょう。牛乳でも賞味期限が数日過ぎたぐらいならコップに開けて中身を見てよさげならクリームソースにしてしまうといった具合です。保存食なら賞味期限を半年過ぎたぐらいなら気にせず、です。
酒に関して言えば私は医者から止められたこともあり、家では飲まなくなりました。今思えば飲酒は「癖だった」と思っています。かつてタバコを吸っていた時も勝手に手が伸びて吸うという反射神経的な行動だったことにタバコを止めてから気がつきました。悪い癖を断ち切り、良い癖をつけるということも健康寿命を延ばすには大事なことだと思っています。
その昔、私は「乞食はなぜ、腹を壊さないのか?」という素朴な疑問がありました。「乞食腹」という言葉もあるぐらいですが、これはなんでも食べるという意味で腹を壊さないこととはなんら関連はないのですが、私は一定の免疫は出来るのだろうと考えています。その点も含め、私は免疫力をつけるという意識を持ち続けていますが、裏返せば細かいことは気にしないかなり適当人間なのでしょう。
薄着の癖も悪くないと思います。私は冬、カナダでコートをほとんど着たことがありません。「寒くないの?」と時折聞かれますが、極めて丈夫です。ダウンジャケットを着て歩けば暑くてすぐに脱いでしまうほどです。
もう一つ余談ですが、ハゲと白髪も以前から気になるところです。この噂は嘘とされますが、感覚的に男性の研究者には白髪が多く、経営者の男性にはハゲが多い気がしています。研究者に白髪が多いとすれば自分の好きな研究に没頭しているからでしょうか。ストレスによって白髪にもハゲにもなりますが、経営者や責任あるポジションの方がはるかに大きなプレッシャーがあるのでは、と勝手に思い込んでいます。逆に研究者は自分が信じた考えを学術的に貫き通すのでフレキシビリティはないものの自らの世界を貫けるのかもしれません。
さて、人生、最大120歳まで生きられるとして70歳で現役を止めたらあと50年あります。但し、健康で足腰が丈夫でおいしく食べられ、旅行にも行けるとなると頑張っても85歳ぐらいがギリギリかもしれません。すると残りが35年もあるわけで自分の部屋からあまり出ず、歩行器を使い、嚥下障害でやわらかいものばかりを食べる余生となれば人生の楽しみは半減どころではありません。ましてや認知症にでもなったら寂しい限りであります。
その場合、私は勉強をしたいと思っています。知の世界だけはかなり歳になっても磨きをかけることができます。全集を読んだり、今まで深掘りできなかった世界を覗いてみたいと思います。
こう考えると健康である今を思いっきり生きる、これに尽きるのだと思います。明日はないかもしれないと思い、自分が後悔しない日々を続けることが大事なのではないでしょうか?
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年9月14日の記事より転載させていただきました。






