「ラ・フェルム・デュ・プレ」、ようやく!
ブローニュの森の極上レストラン「ル・プレ・カトラン」のフレデリック・アントンが、3つ星店の目の前にある農家風建物にオープンさせたビストロ。秋のオープンから大大大人気で、なかなか予約取れなかった。花が咲き乱れるよい季節に初訪問、嬉しいな♪

ル・プレ・カトランのお向かい、ノルマンディの農場なイメージの素敵な建物
ノルマンディの農家を、プレ・カトラン流にシックにアレンジした、という感じ。壁をおおう絵画やオブジェは、プレ・カトランに眠っていたものがほとんど。テーブルのカトラリーや塩胡椒入れも、昔、お向かいで使ってたものなんだよ、と、顔見せに来てくれたフレデリックが教えてくれる。
フレデリックはガストロノミーレストランばかり展開してたけど、ずっと前からいつかビストロやりたい、と願っていたそう。なんとまあ素敵なビストロを作ってくれたことか…。




プレカトランの刻印がある、ヴィンテージカトラリー

100年以上前、ここはレストランだった
当時のメニューがこちら
今のメニューはこれを模している

入り口入ったところにあるオブジェ
タイプライターと、今のメニュー

ククー、フレデリック
エプロン似合うね☺️
春らしく、グリーンピースと仔羊にしよう。
おっきなシルバーボウルにたっぷり入ってきた緑鮮やかなスープに歓声。クルトンやクリーム、グリーンピースが別添えなのが、とっても素敵。続いて、おまけです、と、テリーヌと鶏&卵が運ばれてくる。ひゃ〜、おいしそうなテーブル見ているだけで、食友も私もテンションマックス♪

シルヴァーウェアも陶器も、ヴィンテージでとっても素敵!
どれから食べようかおろおろしてると、フレデリックがやってきて、熱々のスープ皿に、バターやクリームやグリーンピース入れて、スープ注いてくれる。”熱いうちにたべなよ”、”ウィ、シェフ”。
スープもテリーヌも卵も、シンプルな中においしさの軸がピシッときまってて、さすがは3つ星&MOFシェフ!な出来栄え。多くの超トップシェフたちがカジュアル展開をする中、そういえばフレデリックだけはずっとガストロしかしてなかった。ので、彼のカジュアル料理を食べるの初めてで、なんかとてもしみじみする。

バターまでとってもかわいい

クリームやクルトン入れてスープ注いでくれるフレデリック

いっただっきまーす!

小鳥ちゃんのお皿かわいい もっと食べたかったけど、おまけでいただいた前菜がたくさんあるので
1杯でごちそうさま

テリーヌ、鶏&ウッフマヨ(これも一種の親子丼)も、おいしー

おまけが多すぎて、前菜だけでお腹いっぱい。
なところにやってきた仔羊の背肉は、1、2、3、ひゃぁ5切れも。前もって言っておきます、完食、無理です…。好みよりはちょっぴり火が入りすぎてるけど、こちらも前菜同様、シンプルなおいしさにほっこり。3切れ半食べて、ごめんなさい…。友は、これまた二人分もありそうなエイフィレのブール・ブラン。超食通友は、付け合わせのとろんとろんピュレも含めて完食。尊敬。
おやつのプロフィトロールと優美なティーポットとティーカップが心地よいヴェルヴェーヌで、ごちそうさまでした!


5本もある仔羊の背肉
たっぷり二人分…
フリットに至っては、4〜5人分
横にあるジャガイモのピュレは、適正量。とろっとろでおいしい
フレデリックはジョエル・ロビュションの弟子だったけど、ピュレは微妙に作り方違う



雰囲気もサーヴィスもテーブルアートも、そしてもちろん料理も、とてもチャーミング。そりゃ、毎日満員御礼でしょう。友は、明日も来たいと予約お願いするも、昼夜満席。私は、6月のとある金曜日にちょっと多めの人数でのディナーの可能性見てもらうも、こちらももう無理、と。残念〜。夏に出るというトマトファルシ、食べたいよー。
いるだけで幸せになれる唯一無二の空間で、フレデリックのおいしい家庭料理。ちょっと遠いけど、行く価値ありあり。

レストラン自体で十分幸せな上、さらなる喜びが。
横のテーブルとおしゃべりが始まり、聞けば、男性は、昔モナコの「ルイ・カンズ」で料理人してた、と。フランク・チェルティやムッシュ・デュカスの話で盛り上がる。”あの人も、ルイカンズにいたんだよ”と彼が指差すテーブルを見ると、おぉぉ、愛しのレストランで、ずーっとシェフソムリエやってて数年前に引退したノエル!わぁ、すぐそばのテーブルだったのに、全然気づかなかった。私服だとわからない(笑)
思いがけない嬉しい再会に、さらに3人で懐かしいおしゃべり弾み、記念写真も撮ってみる。またおいしい場所で再会しようね!

夏には建物の裏にテラスも出る。夏にまた来たいな〜
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々6」2025年5月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々6」をご覧ください。






