アメリカのトランプ大統領は、自身のSNS投稿にて「ウクライナはロシアに勝てる」との見解を示しました。ロシアの戦争遂行能力に疑問を呈し、ウクライナが欧州連合やNATOの支援を受けることで、領土を元の形に取り戻すことが可能であると述べています。
After getting to know and fully understand the Ukraine/Russia Military and Economic situation and, after seeing the Economic trouble it is causing Russia, I think Ukraine, with the support of the European Union, is in a position to fight and WIN all of Ukraine back in its…
— Trump Truth Social Posts On X (@TrumpTruthOnX) September 23, 2025
ウクライナ/ロシアの軍事および経済状況を完全に理解し、ロシアが直面している経済的困難を見た後、ウクライナは欧連合の支援を受けて、元の形ですべてのウクライナを取り戻し、勝利する立場にあると私は考える。時間と忍耐、そしてヨーロッパ、特にNATOの財政的支援があれば、この戦争が始まった元の国境を取り戻すことは十分に可能だ。なぜそうではないのか?ロシアは3年半もの間、目的もなく戦争を続けており、本物の軍事大国なら1週間もかからずに勝利できたはずの戦争だ。これはロシアを際立たせるものではない。実際、彼らを「紙の虎」のように見せている。モスクワやロシア全土の素晴らしい都市、町、地区に住む人々が、この戦争で本当は何が起こっているのか、ガソリンを手に入れるために長い行列ができていることや、戦争経済で起こっている他のすべてのこと、彼らの資金のほとんどがウクライナとの戦いに費やされていることを知ったとき、素晴らしい精神を持ち、ますます強くなっているウクライナは、元の形の国を取り戻すことができ、ひょっとしたらそれ以上のこともできるかもしれない!プーチンとロシアは大きな経済的問題に直面しており、今がウクライナが行動を起こす時だ。いずれにせよ、両国に幸運を祈る。私たちはNATOに武器を供給し続け、NATOがそれを使って望むことを行うだろう。皆に幸運を!
このような発言は、過去にロシア寄りと見られていたトランプ氏の姿勢とは一線を画すものです。かつてはロシアに対して宥和的であると批判され、「ロシア寄り」とのレッテルを貼られることもありました。
ウクライナへの領土譲歩要求は「愚かだ」 バイデン前米大統領がトランプ氏を批判https://t.co/lMd45xKTZp
トランプ氏の方針は、第2次大戦本格突入前の1930年代に欧州がナチス・ドイツの勢力拡大を許した失敗になぞらえ「現代の宥和政策だ」と指摘した。
— 産経ニュース (@Sankei_news) May 7, 2025
しかし、2024年の大統領選挙前には「ロシアが停戦しなければ、ウクライナにもっと兵器を渡す」と発言しており、必要に応じてウクライナ支援を強化する姿勢も見せていました。
【いま人気の記事4位】アゴラ編集部: トランプ前大統領、ロシアが停戦しなければウクライナに「もっと兵器を渡す」 https://t.co/JJSzyoYzcd #アゴラ
— アゴラ (@agora_japan) July 18, 2023
さらに、メラニア夫人がロシアによるウクライナ人の子供連れ去りを非難する文書をプーチン大統領に送っていたこともあり、トランプ氏の親ウクライナ的な発言には身内の影響も考えられます。
メラニアのプーチン宛書簡。プーチンに響くとは思えないが。 https://t.co/LWIHhVoWqq
— Tetsuo Kotani/小谷哲男 (@tetsuo_kotani) August 16, 2025
とはいえ、トランプ氏はロシアへの制裁強化を含む一連の措置を何度も延期してきた過去があり、今回の発言にも懐疑的な見方が広がっています。言葉だけの強硬姿勢では、指導者としての信頼性に疑問符がつくのは当然です。
トランプはNATO諸国だけでなく、日本に対しても要求してきた。しかし、これはトランプが対ロ制裁を強化しないための口実を作りたいだけであり、トランプの言うことを真に受ける必要はない。 / 米政権、日本に対中印関税要求へ ロシア産原油の購入で #NewsPicks https://t.co/6IgjlbGOy4
— Kazuto Suzuki (@KS_1013) September 14, 2025
今回のような発言の度に、トランプ氏は「TACO」であると批判されてきしました。これは 「Trump Always Chickens Out(トランプはいつも逃げる)」 の頭文字を取ったもので、強気な発言を繰り返しながらも、実際の行動では後退したり、約束を守らなかったりするトランプ氏の傾向を揶揄する言葉です。

会談するトランプ大統領とゼレンスキー大統領 ホワイトハウスXより
外交や安全保障の分野で「口だけの強硬姿勢」が続けば、国際社会での信頼を損なうことにもつながりかねません。果たして今回の発言は本気なのか、それともまた「TACO」なのか——今後の動向が注目されます。
欧州株、関税合意ドミノ効果は続かず 「TACOトレード」巻き戻しhttps://t.co/JTaC5IG69F
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) July 28, 2025






