大阪・関西万博の「運営費」が230億円から280億円の黒字に

大阪・関西万博の運営収支は約230〜280億円の黒字見通しとなった。運営費は増えたが、入場券の売上好調で愛知万博の黒字額を上回る見込み。報道が強調する黒字は「運営費」に限られ、巨額の建設費やインフラ整備費、国費による支出は含まれていない。

大阪万博の「黒字化」は、入場券やグッズ販売など運営面での収支改善を示すに過ぎない。建設やインフラ整備の莫大な公費負担を含めれば、全体としては依然として「不採算プロジェクト」と言える。報道が伝える「黒字」は限定的なものであり、事業全体の採算性を示すものではない。

ただし運営費だけでも黒字にもっていくこと自体が非常に高いハードルであったことは確か。今後は万博のような国家プロジェクトの意義を考え直すことも必要になってくると思われる。

2022年、建設前の万博会場に立つミャクミャク 大阪・関西万博HPより