国民民主党の玉木雄一郎代表は、立憲民主党との党首会談に応じる姿勢を示したが、政策上の譲歩には応じない姿勢を明確にしている。野党再編の動きが加速する中で、玉木代表は、短命政権に終わる「野党連立の罠」を避けようとしている。
- 玉木雄一郎代表は13日、Xで「立民との党首会談に応じる」と表明。野党候補の一本化を協議する方針を示した。
立憲との党首会談には応じます。中身のある会談にするため、まずは会談のテーマなどを整理するための幹事長会談を申し入れてほしいと榛葉幹事長に指示を出しました。同様に自民党、公明党、維新とも今週中に幹事長会談を行うよう指示を出しました。各党としっかり協議します。 https://t.co/iYieTs7FfG
— 玉木雄一郎(国民民主党) (@tamakiyuichiro) October 13, 2025
- 立民・維新・国民の3党は14日に幹事長会談を予定。党首会談の日程を調整している。
- 立民の野田佳彦代表は、首相指名選挙で玉木代表を野党統一候補にする可能性を示唆。国民民主に「歩み寄り」を求めた。
- しかし国民民主は、原発政策や安保政策の違いから立民との連携に慎重。特に安保法制を巡る立民の「廃止」方針には強い懸念を抱いている。玉木代表は「首相ポストのために基本政策を曲げることは断じてない」と明言し、安保政策での妥協を否定した。
- 同時に、国民民主は自民党とも協議を予定。ガソリン税や所得控除を議題とし、是々非々で政策ごとに判断する立場を維持している。
- 玉木代表の姿勢は「どちらにも与せず、理念をもって中道の信頼を築く」戦略であり、安易な野党合流や短命政権入りを避ける意図があるというご都合主義的な解釈もある。
- 立民が主導する「玉木首相構想」は、一見新鮮だが、かつての細川政権のような政策不一致による混乱を再演するリスクもありえる。
- 小政党である国民民主がここで野党再編を主導できなければ、次のチャンスは二度と訪れない可能性は高い。
玉木代表は、党の理念と政策を守りつつ、是々非々で政権と向き合う「現実的中道」の立場を貫こうとしている。立民との協議は一歩前進だが、政策の溝は深く、野党再編が成功するかは未知数だ。いずれにしても、安易な妥協よりも理念を重視する姿勢が、玉木氏の真価を問う局面になっている。

国民民主・玉木代表と立憲民主党・野田代表 両党HPより






