静岡県伊東市で14日に投開票された市長選は、田久保真紀前市長の失職に伴う出直し選として注目を集めた。過去最多となる9人が立候補する混戦となったが、再選挙の事態は回避され、新人の杉本憲也氏が初当選した。
みなさま。
本当にたくさんのご声援、ご支援、ありがとうございました!
これだけの逆境の中でも私を信じて支えてくれたみなさんの想いに感謝しかありません。
今回の選挙戦で繋がったみなさんとの絆はいつまでも私の宝物です。…— 田久保まき (@takubomaki) December 14, 2025
【伊東市長選の結果】
- 伊東市長選は14日に投開票され、前市議で国民民主党推薦の杉本憲也氏(43)が初当選した。
- 市長選には過去最多となる9人が立候補し、混戦となったが、再選挙は回避された。
【出直し市長選の経緯】
- 田久保真紀氏(55)は伊東市議を経て、5月25日投開票の市長選で初当選した。
- しかし6月、市の広報誌などに記載された「東洋大卒」とする学歴詐称疑惑が浮上し、市政は学歴問題一色となった。
- 9月、市議会が不信任決議案を可決し、田久保氏は議会を解散。
- 10月の市議選後、新たな市議会は10月31日、2度目の不信任決議案を可決し、田久保氏は自動失職した。
【田久保前市長の訴え】
- 田久保氏は先月19日、出直し市長選への立候補を表明し、学歴問題を謝罪したうえで再挑戦を表明した。
- 告示日の第一声では、学歴問題や失職には触れず、大規模太陽光発電所(メガソーラー)計画の撤回を強調し、「伊東には課題が山積している」と支持を訴えた。
- SNSも活用し「しがらみや利権と戦う」と改革姿勢を掲げたが、「田久保市長疲れ」とも言われる有権者の支持は広がらなかった。
【当選後の動きと費用】
- 杉本氏は当選確実後、「止まってしまった市政を前に進める」と決意を語った。
- 田久保氏は開票結果確定後も、報道陣の取材に応じなかった。
- 市によると、今回の市長選の経費は約3700万円。市議会解散に伴う市議選費用約6300万円と合わせ、選挙関連費用は計約1億円に上った。
伊東市長選は、前市長の失職と市政混乱を背景に行われ、新人の杉本氏が初当選した。改革を掲げた田久保氏は支持を回復できず、市民は市政の立て直しと安定を選択した形だ。今後は、杉本新市長の下で停滞した市政をどう立て直すかが最大の焦点となる。

落選した田久保真紀前市長






