中道改革連合の候補者調整、こうすれば立憲・公明両方が納得

中道改革連合がどのように選挙戦を戦うかの輪郭が見えてきた。まず、公明党の現議員と前議員を含めた立候補予定者は、小選挙区からは今回は出馬せず、すべて全国区から出馬する。

小選挙区は立憲民主党からの合流組のほか、新人を公募し、それを公明党は支援する(新党にはとりあえず衆議院候補者のみが合流し、参議院議員や地方議員は公明党に残る。来春の統一地方選挙まではそのままになる可能性も高い)。もしかすると、自民党からも少数ながら合流者が出るかもしれない。

公明党・斉藤鉄夫代表立憲民主党・野田佳彦代表 立憲民主党HPより

そうすると、各ブロックの比例の名簿には、たとえば公明党の候補者が比例単独で並び、これは確実に当選することになる。そのあとに、立憲の候補が重複立候補で同順位で並ぶ。もちろん、立憲が全員の重複立候補を認めないで、ある程度以上、小選挙区で取れたら、より下位の順位に公明から比例単独で並べる可能性もなくはない。

たとえば、比例で20議席のところで、公明が前回3だとしたら、3人は単独比例で上位、そのあとに30選挙区全員を載せたらそれで埋まるが、なんらかの基準で半分の15人だけしか載せないなら、10人は小選挙区で当選したら、重複立候補者からは5人だけが救済され、名簿順位9位に公明の候補者を入れることも可能だ。

仮に新党の比例での得票が前回の立憲と公明の合計と同じだとすると、これなら立憲と公明で損得がない。

前回は公明の比例区当選者は20であるが、ただ、公明は小選挙区から東京の岡本、兵庫の中野・赤羽、広島の斉藤の四名が比例に回る。また、前議員で捲土重来をめざしているホープも大阪の国重、伊佐、山本、浮島の四人など処遇しなくてはならない(近畿からは他地区に国替えが必要になる)。もちろん、引退する議員もいるだろう。

一方、小選挙区で公明党の支援により立憲出身候補が自民党を上回るのは、自民党に回っていた公明票がそのまま立憲出身者に行くなら、単純集計では30議席程度、風が吹けば40議席以上。しかし、公明党も時間がなさ過ぎてフル稼働できないとすれば、10から15議席程度、より広く幅を取れば5~25選挙区程度といわれる。とくに参政党の登場で自民が目減りすれば上限に近づく。

また、国民民主と新党で選挙区調整が行われる可能性はかなり高いし、国民民主は自民票を食うかもしれない。一方、高市首相への支持率の高さが維持されたら自民党は前回よりは票を増やせるだろう。

そのあたりを考えれば、公明党は、2024年の選挙の比例区で獲得した20議席をベースに、5~15議席を単独比例で上乗せすることを要求しても欲張りではない。

従来、自民党と公明党の間では、自公連立での協力で自民党が公明からもらっている票は自民党の得票数の20%くらいでないかといわれてきた。それに対して、小選挙区で公明党候補を自民が応援するとか、「比例は公明」ということで戻っているのはその2割という推定も聞く。

今回の選挙では、公明党がフル稼働は準備期間が短くてできないことを考えれば、新党が第一党になるまでは行かないのでないかと思うが、次回の総選挙、あるいは2028年の参議院選挙でははるかに大きなインパクトが予想さる。そうでなくとも、自民党は2022年の安倍暗殺直後の選挙での獲得議席の維持は難しそうなので、たいへんなことになる。

自民党は票のやりとりと大臣のポスト数で公明に甘えてきたが、それを自覚してこなかった。そのツケを払うことになるだろう。

逆に公明党は新党では、これまでのように票のやりとりでもポストでも遠慮せずに自己主張してほしい。

小選挙区からの撤退は今回はしかたがないが、次回からは復活を望む。また、野田佳彦氏の再登板は勘弁してほしい。

ここまで踏み込むのなら、斉藤鉄夫代表には是非とも首相を引き受ける覚悟を持ってほしいと思うのだ。

いずれにしても、フルスペックの代表選挙ができるのは、秋以降、普通に考えると来年以降だろう。それまでの暫定政権でもいい。可能性は大きくないにしても第一党になったら、野田首相や、あるいは石破首相の復帰よりは、斉藤代表のほうがいいと思うのだがどうだろう。

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