
Aleksei Morozov/iStock
「私には才能がない」「発信なんて向いてない」——よく聞く。というか、耳にタコができるほど聞いてきた。
でもね、ちょっと計算してみてほしい。
「発信をお金にかえる勇気」(末吉宏臣 著)きずな出版
あなた、一日にどれくらいスマホをぼーっと眺めてます? 1時間くらいはあるでしょう。Xのタイムラインを流し読みして、YouTubeのショート動画を何本か見て、気づいたら寝る時間。心当たり、あるはずだ。
その一時間で、仮に300円の有料記事を週1本書いたとする。最初の月の収入は1200円。年間でも月平均1万円がいいところだろう。「は? バイトした方がマシじゃん」と思うかもしれない。正直、私もそう思う。
ただ、ここからが面白い。
3年後、月30万円。5年後、月100万円。——いや、盛ってないか? と思うだろう。私も最初は疑った。でも、発信には「複利」が効く。銀行の利子じゃない。もっとえげつない複利だ。
一度書いた記事は消えない。あなたが寝ていても、旅行していても、二日酔いで死んでいても、誰かが読んでいる。読者が増えれば過去の記事にもアクセスが来る。過去の記事が新しい読者を連れてくる。雪だるまだ。転がれば転がるほど大きくなる。
一方、発信しなければ? 可能性はずっと「0」のまま。当たり前だけど、0に何を掛けても0だ。
これ、お金の話だけじゃない。あなたの経験を待っている誰かがいるかもしれない。あなたの言葉で救われる人がいたかもしれない。でも、発信しなければ、その出会いは永遠に起きない。私はこれを「静かな才能の浪費」と呼んでいる。大げさか? いや、大げさじゃない。
そういえば、私のクライアントに元教員の方がいる。忙しい教員生活の合間に電子書籍を書き始めて、オンラインセミナーも展開して、いまは月30万円を稼いでいる。でも最初は「ただの一教員の私に何が書けるんですか」と本気で悩んでいた。
転機は、ある母親からのコメントだったという。「そんな先生がいるとわかって、勇気をもらいました」。たった一言。でも、それが彼の背中を押し続けた。
結局、成功する人としない人の違いは何か。才能でも運でもない。小さな勇気を出せるかどうか。これだけ。
「もっと準備してから」「もっと勉強してから」——そう言っているうちに、一年、二年と過ぎていく。完璧な準備なんて永遠に来ない。来ないんだって。
どんなに下手くそでも、短くても、今日書く。それだけでいい。その一歩が、5年後のあなたを別人にする。……と、偉そうに言っている私自身、妻から「やるやると言ってばかりいないで実際にやりなさいよ」と何度突っ込まれたことか。
人のことは言えない。でも、だからこそ言える。動いたもん勝ちだ。
※ ここでは、本編のエピソードをラノベ調のコラムに編集し直しています。
尾藤克之(コラムニスト、著述家、作家)
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22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)








