欧米人のバケーションスタイルは日本人には理解しにくい

内藤 忍

バリ島に久しぶりにやってきて感じた事は、日本人観光客が圧倒的に少ないことです。アジア系の人もそれほど多くなく、観光客の多くは欧米人です。

地元の人に聞いてみると近隣のオーストラリアはもちろんドイツ、ハンガリー、ロシアといった国々からも長期滞在の観光客が多数押し掛けているそうです。

オーシャンビューがウリの観光地なのでビーチ沿いのホテルや飲食店は観光客で賑わっていますが、最近人気なのが田んぼのような田園風景を見ながら食事ができるライスフィールドカフェだそうです。

そんなカフェにランチタイムに出かける機会がありましたが、屋外の席から田んぼの風景が広がります。日本の田舎と似たようなのどかな情景です。

農夫がのんびりと素手で稲の種まきをしている情景は数十年前の日本と重なります。

確かにリラックスできる空間ではありますが、このような場所に座って風景を見ながら何もしないで何時間も過ごすと言うバケーションスタイルは、一般的な日本人にはあまり理解できないと思います。

日本人のバケーションは「何もしない」ではなく「何かしなければならない」と考える人が多いからです。

また、ランチの後に投資物件として視察した高級ヴィラも欧米系観光客をターゲットにした施設でした。

ジャグジー、プール、サウナを完備し、各部屋にバス付きの広いベッドルームが4つ備えられ、家族連れのグループで利用できるようになっています。

こちらの施設の顧客ターゲットはファミリーでやってくる欧米人グループのようでした。

日本人観光客はこの手の戸建てのヴィラよりも大手外資系の高級ホテルに泊まることを好みます。また、宿泊日数も欧米系観光客に比べると圧倒的に短くなり、ヴィラは短期滞在にはあまり向きません。

とは言え観光しなければ気が済まないせっかちな日本人の旅行のスタイルも少しずつ変わりつつあるようです。長期の休暇を取って長期滞在する日本人観光客も増えています。

旅行先でも早起きして朝からスケジュールを詰め込み、それをこなすような旅行のスタイルは旅慣れると共に徐々に飽きてしまいます。

バリ島の観光客を見ていて、やはり休日の過ごし方は日本人よりも遊び慣れた欧米人に一日の長があると思いました。

Oleh_Slobodeniuk/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年2月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。