在庫放出でコメ店頭価格がようやく下落もこれまでの高値でコメ離れが進行

コメ価格が高止まりする中、足元では値下がりが始まった。農林水産省の統計や各社報道を総合すると、在庫増加と需要の変化が同時に起き、市場は転換局面に入りつつある。

  • 2月9日〜15日のスーパー平均価格は5kg4122円となり、前週より82円下がり3週ぶりの下落となった。
  • 単一銘柄米もブレンド米もともに下落したが、4000円超の高値は24週連続で続いている。
  • 卸業者が在庫解消のため安値で放出したことが主因となった。
  • 業者間の取引価格も3カ月連続で下がり、需給は緩和方向に向かっている。
  • 近年小麦価格が落ち着いており、パンや麺が安くなったためコメ需要が弱まった。
  • 小売りの現場ではすでに3000円台の特売が始まっているとの指摘もある。
  • 政府は食糧法改正や民間備蓄制度の創設を検討している。備蓄米を需給に応じて調整し、暴落と供給不安の両方を防ぐ方針である。
  • 春から夏にかけて3300〜3500円台まで下がる可能性を指摘されている。
  • ただしあまりに急落すれば農家の生産意欲が低下する懸念もある。

今回の値下がりは一時的な反動というより需給構造の変化が表れた可能性が高い。今後は価格の下げ過ぎと高止まりの両リスクを抱えたまま、政策と市場のバランスが問われる局面になる。

choir421/iStock

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント

  1. 早川蒼真 より:

    記事の主題からはちょっとずれてしまいますが。

    「田分けは、たわけ」

    語呂合わせのように聞こえますが、農地を細かく分けて相続していくことへの戒めとして語られてきた言い回しです。
    (もっとも「たわけ」の語源自体は諸説あり、「戯ける(たわける)」に由来するという説明のほうが有力)
    それでも、この言い回しが指している中身は明快で、要するに「田んぼを分けるな、細分化させるな」ということです。
    実際、江戸時代にも「分地制限令」がありました。農民が田畑を分割相続していくと、耕地がどんどん細切れになり、零細化して経営が成り立たなくなる――その悪循環を避けるための歯止めでした。

    そして今の日本農業でも一例を見ると親が75〜80歳、田んぼを相続する子が45〜50歳、その子ども(孫世代)はまだ中高生……という感じです。この状況で、細分化された田んぼを相続して「よし、これから農業で生計を立てていくぞ」とはなりません。しかも分割相続で土地はさらに小さくなり専業で成立する見通しはゼロになります。

    ふりかえって鈴木農林水産大臣を見てみると「お米券」のような施策、言い方は悪いですが“やりやすい政策”しか動いていないように見えてしまいます。やるべきことの中心はそこではなく、企業の参入をどう進めるか。どう現実に合わせて組み替えるか――そうした“困難な政策”のほうです。鈴木農林水産大臣が、セルフ燻製ニシンで難題を見ないようにしている。というのが率直な印象です。

    まあ、米の値段は値段で、大事な話ではありますが。