イラン情勢の緊迫化による原油の供給不安を受け、5月の大型連休明けにも国民にガソリンなどの節約や節電を要請する案が政府内で浮上している。ホルムズ海峡の事実上の封鎖が長期化する懸念が強まる中での対応だが、ガソリン補助金で値下げしながら節約を求めるという政策の矛盾も浮き彫りになっている。
行動制限なんかいらない。まずガソリン補助金をやめるんだ。それが価格メカニズムを使った節約。予算もいらない。 https://t.co/QbNuXHb2Kw
— 池田信夫 (@ikedanob) April 3, 2026
- イラン情勢の悪化によりホルムズ海峡の事実上の封鎖が長期化する懸念が高まり、日本政府は5月の大型連休明けにもガソリン節約や節電の要請を検討している。
- 日本は原油輸入の9割以上を中東に依存しており、同海峡経由の輸送が滞ればエネルギー供給に深刻な影響が出る可能性がある。
- 政府はこれまで石油備蓄の放出や代替調達により「必要量は確保されている」と説明し、供給不安を否定してきた。
- 高市早苗首相は国会答弁で節約要請について「可能性を排除しない」と述べ、従来の否定的姿勢から一歩踏み込んだ。
- トランプ米大統領の演説が停戦に結びつかず、原油価格が上昇したことで、事態長期化への警戒感が政府内で強まった。
- 経済産業省も需要抑制策を含めた対応を検討すると明言し、節約要請が現実的な選択肢として浮上している。
- 最大の矛盾は、ガソリン補助金で価格を引き下げて需要を下支えしながら、同時に節約を求めようとしている点にある。
まずやるべきなのは補助金ではなく、石油の節約だ。ガソリン170円以上を国が補填したら、値上がりすると無限に税金がかかる。8000億円ではすまない。
「現行予算では半年もたない」 高市首相の原油高対策に専門家は「こんな愚かな政策は聞いたことがない」(デイリー新潮) https://t.co/a8R4kwbW1m
— 池田信夫 (@ikedanob) March 25, 2026
- 本来、需要抑制は価格上昇によって自然に達成されるものであり、補助金と節約要請の併用は「アクセルとブレーキを同時に踏む」政策となっている。
- ガソリン補助金を廃止すれば、価格メカニズムにより消費は抑制され、追加の財政負担も不要となるが、その方向への議論は進んでいない。
このように、政府は供給不安への備えと国民生活への配慮の間で揺れているが、ガソリン補助金で値下げしつつ節約を求めるという矛盾が政策の説得力を弱めている。ホルムズ海峡の緊張が続く中、支持率への打撃を恐れて判断が遅れれば、結果的に高市首相自身の権力基盤を揺るがせることになる。

高市首相 首相官邸HPより







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