ナフサ不足、カルビーは相談してたのに鈴木農相「困ったと相談受けてない」

中東情勢の影響でナフサ由来の印刷インク溶剤調達が不安定化する中、大手食品メーカーのカルビーが主力商品のパッケージを白黒2色に切り替えた措置を巡り、政府の認識と現場企業の行動に明らかな食い違いが生じている。農林水産省はカルビーから要望を受けてヒアリングを実施した事実があるにもかかわらず、鈴木農水大臣は記者会見で相談を受けていないと強調し、矛盾を指摘する声や政府対応への批判するが急増した。

【参照リンク】ナフサ不足、農相「困ったと相談受けてない」 企業と認識にギャップ 毎日新聞 

  • カルビーは12日にポテトチップスうすしお味やコンソメパンチ、かっぱえびせんなど14品目のパッケージを白黒2色印刷に変更すると発表した。理由は中東情勢に伴うナフサ系溶剤(インク用トルエンなど)の今後の調達不安で、商品の安定供給を最優先とした予防措置だと説明している。新パッケージは5月下旬から順次店頭に並ぶ。
  • 農林水産省は同12日、カルビー側からの要望で約1時間のヒアリングを実施した。連休前から日程が調整済みで、カルビーはヒアリングの中でナフサ系溶剤の調達に不安があると明確に伝えた。農水省自身がこの事実を認めている。
  • しかし15日の記者会見で鈴木農水大臣は、包装変更について企業側の経営判断に基づく予防的措置だと位置づけ、何か困ったと相談を受けたわけではないと述べた。また、印刷インキの材料は平常時と同様に必要量が供給できていると強調し、中東情勢に伴う食料供給上の問題とは考えていないとの認識を示した。
  • 官房副長官の佐藤啓氏も12日の会見で、供給上の問題が生じるとの報告は受けておらず、日本全体として必要な量は確保されていると語っていた。カルビーがヒアリングで不安を訴えた直後のこの発言と、3日後の大臣会見は、政府内で「相談」の定義が現場と大きくずれていることを浮き彫りにした。
  • この矛盾は大きく取り沙汰され、カルビー側が事前にヒアリング要望を出していた事実を挙げて「農相の言っていることが完全に矛盾している」「相談してたのに農水省は相談だと思っていなかったのか」「国家公務員と大臣、仕事してください」といった指摘が相次いだ。
  • 一方で「原油は平時と同じだけ確保できているのに、資材や原料の発注量を増やしている会社がたくさんいるから目詰まりが起きている」という指摘も出ている。
  • しかし実際にはカゴメやミツカンなど他の食品メーカーも包装変更や生産調整に動いており、国民生活に身近な形で影響が広がっている。

こうした政府と企業の温度差は、ナフサ問題の本質が単なる供給量不足ではなく、流通の目詰まりや価格高騰による企業判断の違いにあることを示している。カルビーは明確に不安を伝えたのに政府がそれを「相談」と認めない構造自体が、危機感の薄さを物語る。国家公務員や大臣は現場の声を真摯に受け止め、特需による活況を国民目線でどう活かすかを早急に検討すべきだ。ポテチの袋一枚が映し出す現実を、看過することはできない。

鈴木憲和農相 同大臣Xより

 

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