【辺野古事故】同志社国際高説明会で保護者から「ヘリ協を訴えないのか」の声相次ぐ

沖縄県名護市辺野古沖で3月、同志社国際高校(京都府京田辺市)の研修旅行中に船が転覆し、生徒らが死傷した事故を巡り、8月30日に開かれた保護者説明会で、船の運航に関わった「ヘリ基地反対協議会」(ヘリ協)に対し、学校側が法的責任を追及すべきではないかとの質問が相次いだ。

事故は3月16日に発生した。ヘリ協が運航する船2隻が転覆し、同校2年の武石知華さん(17)と船長が死亡したほか、生徒ら14人が負傷した。研修旅行では、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題などについて学習するプログラムが組まれていた。

2026年3月17日 ヘリ基地反対協議会の記者会見

30日の説明会では、保護者から「学校だけでなく、船を運航していた側の責任も明らかにすべきではないか」「なぜヘリ協を相手に訴訟を起こさないのか」といった趣旨の質問が出た。

これに対し学校側は、事故について学校にも安全管理上の責任があるとの認識を示した上で、ヘリ協への法的措置については、相手側に事故の全責任を押し付けるような印象を与えることを避ける必要があり、慎重に判断していると説明した。

一方、保護者からは、学校側が法的措置を取らないことで、結果として学校だけが責任を負うような形になりかねないとの指摘も出た。9月1日付で就任した宿久洋新校長は、ヘリ協への対応について「検討させていただく」と回答した。

保護者から責任明確化求める声

事故を巡っては、学校側の安全管理体制も問題視されている。研修旅行では教員が事故のあった船に同乗していなかったほか、事前の安全確認などにも課題があったとされる。

文部科学省は5月、研修旅行の計画や安全管理に加え、辺野古移設問題を扱った教育内容についても問題があったと指摘した。特定の政治的立場に偏った学習内容だったとして、教育基本法が求める政治的中立性の観点から不適切だったとの判断を示している。

学校法人同志社はその後、西田喜久夫前校長を8月31日付で解任。9月1日には法人全体の安全管理を統括する「安全管理室」を新設し、校外学習などについて安全基準や事前審査の体制を強化する方針を示した。

説明会の進め方にも不満

ただ、30日の説明会では、学校側の対応そのものに対する不満も噴出した。

説明は保護者から事前に提出された質問への回答を中心に進められ、当初、学校側はその場での質疑応答を十分に設けないまま終了しようとしたとされる。これに対し出席した保護者から異論が相次ぎ、説明会は約4時間に及んだ。

事故から5カ月以上が経過する中、保護者が求めているのは再発防止策だけではない。学校側、船の運航側など、それぞれが事故についてどのような責任を負うのかを明確にすることだ。

学校側は安全管理体制の立て直しを進めているが、ヘリ協に対する法的対応を含め、事故の責任をどこまで具体的に検証するのかが今後の焦点となる。

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