アメリカの食事をおいしいと感じない理由は「酸味」

内藤 忍

ロサンゼルスでは基本的に3食とも外食になりましたが、イタリアンやアメリカ料理、サンドイッチや中華と色々食べながらアメリカの食生活についていろいろ考えさせるところがありました。

レストランの賑やかな雰囲気は旅の魅力ではありますが、私の口にはアメリカの食事が合わないことを痛感しました。

アメリカの料理は油が濃いことが日本人の口に合わない理由だとよく言われますが、実際に現地で食事を重ねてみると、理由はそれだけではないように思います。

雨の日に仕方なくホテルの朝食を一度だけ利用してみたのですが、正直なところ「控えめにいって最低」と言わざるを得ませんでした。

気になったのは、あらゆる食べ物における強い甘さです。朝食のヨーグルトやオレンジジュースは過剰なほど甘く、外食でいただいたイタリアンや中華料理にしても、日本で食べるものよりさらに甘みが強く感じました。

チャイナタウンの人気店の海老の甘酢あんかけのような料理(写真)は鮮やかな色合いで食欲をそそりますが、食べてみると見た目以上に甘味が強く、メインディッシュというよりもはやデザートではないか行っても過言ではありません。

確かに日本の料理も全体としては決して甘みが少ないわけではありません。

しかし、日本の食事には繊細な酸味が存在し、それが甘みと絶妙なバランスを保つことで深みのある美味しさを生み出しています。

アメリカの料理が苦手に感じる理由はこの酸味と甘みのバランスが取れていない点にあるのではないかと思いました。

最終日の夜にチャイナタウンに出かけ、ホット&サワースープ(中華の辛くて酸っぱいスープ)を注文しましたが、こちらは酸味が日本以上にしっかりと効いていて、気がつけば大きなボールのスープを完食していました。やはり日本人全員が酸味に飢えていたようです。

アメリカに3、4泊するともう早く日本の食事が恋しくなってきます。酢飯が効いたお寿司や酢の物のようなさっぱりとした和食ではなくても、吉野家の牛丼に紅しょうがをたっぷりかけて、ご飯と一緒にかき込みたい気分です。

bhofack2/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年9月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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