米動画配信大手ネットフリックスが、全従業員の約6%に当たる約1000人を削減する方針です。これは2022年以来最大規模の人員削減で、対象の大半は製品開発、技術、法務、人事の各部門です。テレビ業界を揺さぶった配信の巨人も、組織の見直しを迫られています。Yahoo!ファイナンス

ライバルは無料の動画
注目したいのは、競争相手の広がりです。YouTubeやTikTokの無料で見られるユーザー投稿動画が視聴者を引きつけ、ネットフリックスに対してコスト面で優位に立っていると指摘しています。ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ここから見えてくるのは、作品の質だけでは決まらない競争です。巨額の制作費を投じたドラマも、スマートフォンに流れてくる短い動画も、視聴者の限られた余暇を奪い合います。
通勤中や就寝前の30分を無料動画で使い切れば、有料サービスを開く時間は残りません。消費者が支払うのは月額料金だけではありません。「見る時間」という、増やせない資源も支払っているのです。
作品を増やすだけでは解決しない
ネットフリックスは、スポーツの生中継などを拡充し、視聴時間を増やす取り組みを進めてきました。それでも人員削減に踏み切る点に、配信ビジネスの難しさがあります。fnn.jp
独占作品や中継は契約の動機になりますが、目当ての番組が終わった後も料金を払い続けてもらうには、別の理由が必要です。視聴者をつなぎ留めようと投資を増やせば、費用も膨らみます。会員数、視聴時間、利益を同時に伸ばすのは容易ではありません。
日本のメディアにも突き付けられる問い
この構図は、日本のテレビ局にも重なります。ネット配信のサブスクで黒字の出ている会社は、ほとんどありません。問われるのは、番組や記事を何本つくったかより、利用者が繰り返し訪れる理由をつくれているかです。
かつてテレビから視聴者を奪ったネットフリックスも、いまは別のサービスに時間を奪われる側に回っています。メディアの競争に、勝ち続けられる指定席はないようです。







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