「人手不足」という言葉を簡単に使い過ぎているのが今の日本

茶請け

昨日の当ブログの記事とも繋がる話になりますが、以前、日高屋の運営会社ハイデイ日高の社長が「外国人の特定技能はダメとなると日本人の高校や大学、専門卒を中心に取るしかない」

と、発言して問題となったことがありました。

これは外食産業の外国人労働者数が受け入れ上限の5万人を超える見込みで、政府が新たな受け入れを停止したことによるものでした。

人手不足のため外国人人材を受け入れる特定技能制度を利用
↓
外食業は上限があっさりと5万人で5月に超える見込み
↓
高市内閣では上限規制を設けたため政府は新たな受け入れ停止
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日高屋社長「外国人の特定技能はダメとなると日本人の高校や大学、専門卒を中心に取るしかない」

この流れでした。

ここでちょっとリンガーハットに視点を変えてみます。

リンガーハットは自社店舗の省力化・人材不足対策として、自動調理機器を開発し、今や自動調理器を売るビジネスも展開しています。

リンガーハットへ行ったことがある人は、店の奥で自動調理器のドラムが回転していたりするのを見た事があると思います。

IHロータリー炒め機、IH自動鍋送り機、IH餃子焼き機。

機械化をすることで調理技術の属人化を排除し、人材不足に対応している形です。

サイゼリヤも材料のカットなどはすべて工場で予め行われたものを、店舗ではほぼ加熱と盛り付けのみを行う形にすることで、人件費削減と安全性の向上、食材ロスを削減し個人の技術に依存しない形を作り出しています。

振り返って日高屋はというと、野菜は工場でカット済み、スープも工場で調整済み、麺も調味料も計量済み。

ただし炒めなど調理作業はマンパワーで行うスタイルを取っています。

メニューの点数も多いですが、並列で炒め、茹で、盛り付け作業を人間が行う事で、安く回転の良いスタイル、かつ薄利多売で利益を上げる形を取っています。

ですのでどうしても「人件費を抑える」事が、日高屋のビジネスモデルを維持する上で重要になってくるでしょう。

駅前の一等地を選んで回転を良くするために、厨房は狭めに設計し客席数を稼ぐ。薄利多売のビジネスモデル故に、今度はそのままでは機械化も進めづらくなる。

結局は属人性を残したまま、今後も利益を上げ続けるためには、人件費を圧縮するモデルを維持しなければならなくなるでしょう。

そのためには従前から他の日本のダメな経営者にも共通する「外国人労働者をもっと連れてこさせろ」につながります。

日高屋だけの問題ではありません。

そしてこれらが全体として強い人件費抑制圧力となっていると言ってよいでしょう。

本来であればとっくに退場していなければならない企業が、技能実習生・低賃金外国人労働力への依存を強化することで生き残ってきた。

そしてこれによってゾンビのように低賃金労働を使って生き残ってきた企業が、
健全な経営をしている他の企業の足も引っ張る。

これが日本の産業全体の足を引っ張る構造になっていると言ってよいでしょう。

人手不足倒産などとメディアが騒ぎ立ててていますが、それは人手が足りないのではなく「安く使い倒せる人が少ない」ということでしかないと思います。

効率化、省力化の投資を怠り、技能実習生という安い人件費でしか維持できないゾンビ化した企業は、健全な経営をしている他の企業の足も引っ張ります。

人材不足人材不足とやたらとメディアが喧しいですが、それが本当にどういう理由で「人手が足りない」のか、そこを構造的に分析する必要があるはずです。

人材不足だから外国人労働者をバンバン入れさせろに応えるように、菅政権、岸田政権では外国人の受け入れ拡大するような形をとったわけです。

すでにベトナムも出生率が2023年以降は1.96→1.8と順調に下がっていて少子化に入ってきています。これは他のアジアの国々でも似たようなものです。

「外国人労働者を連れて来ればいい」安価なアルバイトの供給源として「外国人留学生をアジアからばんばんつれてくればいい」

この二つは持続不可能なばかりか、すでに治安などだけでなくスパイの問題にも繋がっています。

「安い使い捨てにできる人材が足りない」というのまで内包して、「人手不足」という言葉を簡単に使い過ぎているのが今の日本だと思います。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2026年10月15日のエントリーより転載させていただきました。

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